福井・大飯原発:再稼働問題 県議会の議論低調 知事に一任
毎日新聞 2012年06月14日 大阪夕刊
福井県おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題は14日、おおい町長が同意を正式に表明。同県議会第1、2会派の自民党県政会と民主・みらいも賛否を明確にできず、西川一誠知事に判断を一任し、知事の同意に向けて大詰めの局面を迎えた。国論だけでなく県議会も二分した再稼働問題。原子力発電のあり方などについて県議会で活発な議論が期待されたが、結局はセレモニーの様相で収束した。【佐藤慶】
「手続きを進めていきたいので、議会の意見を聞きたい」。野田佳彦首相が再稼働の必要性を会見で明言した今月8日夜、西川知事は田中敏幸県議会議長に電話で全員協議会の開催を要請した。11日には県原子力安全専門委員会が「安全確保のために必要な対策はできている」とする報告書を知事に提出。12日、各会派は報告書の説明を受け、同日夕に全協開催が決まった。