ヨウ素剤「国指示で配備」 事故調で知事 防災無線機能せず
２９日、国会の東京電力福島第一原発事故調査委員会で証言した佐藤雄平知事は、知事就任後の原発の安全確保対策や原発事故の初動態勢について厳しく問われ、県の危機管理に対する不備も明らかになった。
原発事故の放射能拡散に備え、県独自に安定ヨウ素剤を配備する考えはなかったかどうか尋ねる桜井正史委員の質問に、佐藤知事は「国からの指示で配備した。県はしていない」と述べた。
国の原子力安全委員会の規定で、安定ヨウ素剤は政府か知事の判断で市町村に配備することができる。福島第一原発事故では、発生３日目の３月１４日から、５０キロ圏内の２６市町村に約１１０万錠の配備を開始した。ただ、国、県とも住民への配布を市町村に指示しなかった。
【写真】佐藤知事（壇上右）が参考人として出席した国会の東電福島第一原発事故調査委員会
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