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【社会】

地下鉄7号線延伸 メトロ参画困難 さいたま市黄信号

2012年6月14日 11時17分

 埼玉高速鉄道(SR)の浦和美園駅(さいたま市緑区)と東武野田線の岩槻駅(同岩槻区)を結ぶ地下鉄7号線延伸計画で、採算性向上のため事業主体に「東京メトロ」が加わることについて、メトロの大株主の国が市側に「難しい」と回答していたことが13日、さいたま市議会で明らかになった。計画では、メトロの参画で黒字転換が13年早まるとの想定も示されていたが、事実上、参画による採算性向上の道は閉ざされた形だ。 (前田朋子)

 同日の本会議で、吉田一志氏(公明)の一般質問に答えた。

 市によると、市の担当者が同席し、岩槻区自治会連合会などが五月、国土交通省に延伸を求めた陳情の席上、口頭で示された。同省側は「東日本大震災の復興財源に充てるため株式売却を予定しており、参画は困難」と回答したという。

 清水勇人市長は「まちづくりなどで沿線地域の魅力を高めることが重要」と答弁し、他の方策を組み合わせて採算性向上を図る姿勢を示した。

 東京メトロ広報部は「(事業主体参画の)話をうかがっておらず、コメントできない」としている。

 地下鉄7号線延伸をめぐっては、有識者による検討委員会が二月、累積での黒字転換が開業から四十四年後になる可能性を指摘。浦和美園駅周辺の開発進展や運賃値下げ、快速運転などさまざまなケースを想定して試算したところ、SRとメトロが共同事業主体になった場合は三十一年で黒字転換できる、としていた。

(東京新聞)

 

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