増加するコンテンツファーム系メディア—二極化するメディア運営手法

2012/06/13
Share


ここ最近、コンテンツファーム系のメディアが増えている印象を抱きます。

コンテンツファーム(コンテンツ工場)系メディアとは?

僕が勝手につくった言葉なので定義は特にありませんが、

①複数名ライターによる執筆体制(報酬は一本数百円〜数千円)
②マネタイズは広告・アフィリエイト収益
③コンテンツ数と、検索エンジン経由のトラフィックを重視

といった点が特徴として挙げられると思います。

ビジネス領域としての「コンテンツファーム」に関しては、こちらの記事が参考になります。

コンテンツファームというビジネス | Social Media Experience


IRORIO(イロリオ) – 国内・海外ニュースで井戸端会議

Ihayatoblog 2012 06 13 10 09 00

ものすごい勢いで記事が更新されているメディア。ソーシャルとの連携も強く、新しい時代のメディアの香りが漂っています。ライターは何人いるか不明ですが、5〜10名規模と見られます。

広告は掲載されていないため、恐らくマネタイズはまだ行っていません。今はインキュベーション(孵化)フェーズなのでしょうか…。想像ですが、一本あたり数百円で、ライターに記事を提供してもらっているのではないかと思われます。


すまとも

Ihayatoblog 2012 06 13 10 09 39

スマートフォンに特化したブログメディア。ライターは6名体制で更新しています。多い日だと1日10本以上更新されています。


すまほん!!

Ihayatoblog 2012 06 13 10 10 27

すまともと名前が似ていますが、関係はないようです。こちらもライターは5名以上いる媒体です。こちらも多い日だと10本以上記事が更新されています。


Gow!Magazine(ガウ!マガジン) | 本音が見える赤裸々Webマガジン

Ihayatoblog 2012 06 13 10 11 17

特に女性を対象にしたR18なメディア。こちらもライターが複数で、毎日数本の記事が更新されています。ネタ的にあまりバズらないですが、PV数はかなりあるようです。


スゴレン|男女の本音を集めた恋愛コラム、恋愛相談

Ihayatoblog 2012 06 13 10 11 43

Gow!の恋愛版のような印象のメディア。徹底的なまでに「9パターン」にこだわっているのは、コンテンツの管理・生産を容易にするためだと思われます。


二極化するメディア運営手法

コンテンツファーム系のメディアが増えてくる一方で「コミュニティ型」のメディアも増加してきています。

コミュニティ型メディアの特徴は、

①コンテンツ本数は重要ではない
②メディアとしてのキャラが強い(多くの場合は個人メディア)
③マネタイズはコミュニティ関連(有料コミュニティ、イベント参加費など)

といったあたりで表現できるでしょう。

具体例としては、玉置さんのMG(X)、umekiさんのUmeki Salon、岡田さんのクラウドシティ、勝間さんの勝間コミュニティなんてところが挙げられます。

コミュニティオーナーはコンテンツを作る量は減らすことができますが、コミュニティをメンテナンスする手間が掛かります。自身の持つコンテンツや性格などに応じて、コミュニティ型かコンテンツファーム型かを選択するのが良いでしょう。

ちなみに平日は10本ほど更新している僕は、言わずもがなコンテンツファーム型です。コンテンツファームは競争が激しいので、将来的にコミュニティ型にシフトすることもあるでしょう。


理想的には両軸を満たすことができると良いのでしょう。greenzは適度なコンテンツ量と、熱量のあるコミュニティを両立させている希有なメディアだと思います。

読者数は十数万人クラスと聞いたことがありますが、これが100万人規模になると、またコミュニティの様子は変わってくるかもしれません。


というわけで、メディアの今後について考察してみました。みなさんはこの分類についてどう考えますか?


関連本としてはこちらがおすすめ。マーケティングにも繫がる話です。