昨年書いたテーマを、今の価値観から書き直してみます。
「出る杭」を打つ同調圧力
最近とかく気持ち悪く感じるのが「同調圧力」。
・「あいつ頑張っててダサくね?」(意識の高い学生というラベリング)
・「俺も苦労したからお前も苦労しろ」
・「それは”社会”が許さない」
という類いの負のエネルギーを、僕は至るところでしばしば感じてしまいます。
「他人の人生に安全地帯から口を出す人たち」が気持ち悪く感じて仕方ないのです。その安全地帯は、ゆっくりと崩壊しているかもしれないのにも関わらず。
口しか出さない
「代案なき批判はダメだ」とする論調は一般的ですが、僕はさらに進んで「口を出すだけではダメだ」と考えます。
「こうしたらいいんじゃない?ああしたらいいんじゃない?」という提案に価値がないわけではありませんが、多くの場合、それは現実レベルではあまり役に立ちません。
不確実性が高い場合は「やってみないと分からない」ですし、リソースが少ない場合は「代案を実行する人がいない」という状況に陥ります。
代案だけで事足りるのは、「手を動かす人」が組織の中に用意されている時くらいでしょう。改善提案をする場合は、自分も「手を動かす」リソースを提供することが大切だと僕は考えます。
儀式的な出勤
いい加減に、労働者は時間と場所から開放されるべきだと僕は痛烈に感じています。普段の出勤はまだよいとしても、台風などの自然災害の最中に、まるで試練のように出勤していくのは理解できません。なんの儀式ですかそれは。
先日の大風の時には、朝から「外出は控えてください」という全国的なアナウンスがされていたのにも関わらず、多くの人が出勤し、午後には帰宅命令が出て満員電車に乗って帰宅していました。うちの奥さんも出勤が必要だったので、強風でケガをしないか心配していたことを思い出します。
災害時に限らず、自分や家族の体調が思わしくないときなど、在宅勤務のメリットは計り知れません。「必要に応じて自宅で仕事をする」という当たり前の人間的な選択が、早く一般的になってほしいものです(そうなったら、僕ももう一度サラリーマンになるかもしれません)。
家族を大切にしない
これは他人がダメだ、というより個人的な信条ですが、結婚したこともあり、「家族」をプライオリティに置くように心がけています。
アメリカの起業家のツイッターアカウントに「Full-time dad, part-time entrepreneur(フルタイムお父さん、パートタイム起業家)」という言葉が記されていたことが、心に強い印象として残っています。
仕事なんて家族に比べたらおまけみたいなものです。常に家族を最優先できるように生きていきたいと考えます。
オープンな場所でネガティブなことを言う(特に個人攻撃)
昨年に引き続き、これはダサいと思い続けています。いわゆる「エアリプライ(IDを入れず、個人について言及する)」で批判する行為などは、特にカッコ悪く映ります。
僕もたまにダークサイドに落ちそうになりますが、中村天風の哲学に触れたことと、批判自体に耐性が付いてきたことを要因に、大分ポジティブになることができつつあります。
ネガティブな言葉を吐くと、ネガティブな人たちの輪に入ってしまうので、気を付けていきたいところです。
問題意識の欠如
「自分の仕事が世の中のどんな問題を解決しているか」「この仕事は本当に必要なのか?」という問いに答えられない状況は、厳しい言葉でいえば「ダサい」です。僕自身も仕事の中で、自分がこの種の「ダサさ」に直面することは多いです。
これは個々人の問題というよりも、日本社会全体の「ダサさ」と言えるかもしれません。「この仕事に何の意味があるの?」という根本的な問いを掲げることは、多くの場合許されていません。
にも関わらず、多くの人が疑問を持ち続け、「先人が築き上げた仕組みの高度な微調整に、仕事が終始してしまう(西村佳哲「自分をいかして生きる」)」わけです。
自分が精を出す仕事の大半が、「すでに解決されている問題」に充てられているとすれば、それは辛いことです。
幸せに働ける人は増やす一つの方法は、「この仕事は本当に必要なのか?」という問いに実直に向き合い、問題意識を心から持てるようになることだと考えます。
過去の自分を恥じない
過去の自分を恥ずかしく思うことがあれば、それは成長している証だと思います。20歳そこそこの僕のような若者は、誰しも「5年前はイタかった…」と思うことでしょう。
自分の起こした変化、取り巻く環境に満足し、前進すること、脱皮することをやめたとき、人は過去の自分を恥じなくなってしまうのではないでしょうか。
自分に満足してしまえば、「5年前はイタかった」と恥じるどころか、新しいチャレンジをすることなく、過去の栄光をいつまでも引きずることになってしまいます。そういう大人は僕の目には「ダサい」存在として映ってしまいます。
寿命が尽きる寸前まで、僕は「過去の自分」をイタいやつだと恥じるような人生を歩みたいと思っています。
影響を受けている本。どれもおすすめです。