出資法違反容疑:逮捕グループ、職安で「営業員」集める
毎日新聞 2012年05月30日 21時54分(最終更新 05月31日 09時04分)
投資運用の実態がないのに出資金名目で金を集めたとして、警視庁は30日、大阪市中央区、職業不詳、菊地淳志容疑者(48)ら5人を出資法(預かり金の禁止)違反容疑で逮捕した。警視庁によると、菊地容疑者らは投資会社を経営しているように装い、職業安定所で「営業員」を雇っていた。営業員の大半が違法の認識がなかったという。
生活経済課によると、菊地容疑者は08〜09年、投資会社「ウエルスマネージメントインターナショナル」(WMI)の統括本部長を名乗り、職業安定所で20〜60代の男性9人を採用。東京都内の高級ホテルで研修を実施し、「歴史ある会社」と信じ込ませて働かせていた。8人は最後まで会社の実態を信じており、警視庁は立件を見送った。
逮捕容疑は08年5月〜09年7月、世田谷区の無職男性(76)ら3人から計1億1460万円を集めたとされる。いずれも容疑を認めている。菊地容疑者は別の会社名で少なくとも30億円を集めていたとされ、詐欺容疑でも立件する方針。【黒田阿紗子】