投資詐欺:「会社」装い無職の若者利用 摘発のグループ
毎日新聞 2012年06月02日 02時30分
電話口では証券会社の社員を名乗り、社債購入を勧める電話をかける。被害者とのやり取りを記録し、関心を示した人には別のメンバーが電話をかけて追い打ちをかける。グループは少なくとも30億円以上を集め、リーダー格は高級外車を乗り回していた。
昨年10月に警視庁が20人を一斉摘発した別のグループは組織管理がより徹底していた。
メンバーは6〜7人の「シマ」と呼ばれる3グループに分けられ、各シマのリーダーである「番頭」が一人一人に目標額を設定させた。達成率が低いとたばこを吸わせないなどの罰則も科した。押収された携帯電話から、だまし取った札束をポケットに挟み笑顔を見せるメンバーの画像も見つかった。
両グループとも暴力団関係者らと接触していた形跡が確認されている。捜査関係者は「末端メンバーだけでなく、上部組織や背後関係を解明しないと、被害は拡大する」と捜査を進めている。【前谷宏、浅野翔太郎、村上尊一】