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2012年6月13日(水) 東奥日報 ニュース



■ 根深さんが雪男の正体探る著書

写真
著書「イエティ」を手に持つ根深さん
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 約40年にわたってヒマラヤ各地を歩いた弘前市の元登山家・根深誠さん(65)が、現地で謎の生物とされる「イエティ(雪男)」の正体はチベットヒグマだ−とする調査結果をまとめた著書「イエティ」(山と溪谷社、税込み2100円)を、15日に出版する。10年間の調査を経て2003年に日本で初めて雪男ヒグマ説を発表した根深さんは「雪男の正体のほか、雪男像が捏造(ねつぞう)されていった歴史をたどる本でもある。この本が雪男の謎の結論にならざるを得ないと思う」と語った。

 日本山岳会会員の根深さんは1994年から2003年まで、ブータン、チベット、ネパールなどで現地住民へ丹念な聞き取り調査を行った。

 根深さんによると、雪男をさす「イエティ」はネパール・クーンブ地方に住むシェルパ族の呼び名で、「メテ」「テモ」「メギュ」など地域によって呼び名は違う。

 根深さんは、現地の人が「メテ」と言って見せた写真がヒグマだったことや、「メテ」と呼ばれた頭部と前足がヒグマだったことなど現地の証言から、03年、雪男の正体はチベットヒグマだと本紙に発表した。

 著書の中で根深さんは、現地住民が日本の雪男探検隊に雪男の毛皮を売りにきたが、探検隊はヒグマのものであると言って取り合わなかった話や、同探検隊の一人、大塚博美さんが雪男の足だと言われ預かったものを、隊長を務めた小川鼎三さんが鑑定したところ、ヒグマの足と判明しながら、公表しなかった秘話も紹介している。

 根深さんは「現地の人はヒグマをさして雪男と言っている。イエティという架空動物はそうした証言を否定することでしか成立しない」と力を込めた。

 根深さんによると、雪男の言い伝えはチベット仏教が信仰されている地域と重なっている。チベット仏教徒は雪男を姿の見えない足音や鳴き声だけする、崇高な存在として畏れ、僧院には雪男の頭だという頭皮や剥製を飾っていた。一方、庶民は雪男に家畜を食べられる被害を受けており、害獣とみなしている。

 根深さんは「チベット仏教の中で神格化したイエティが近代の登山家に利用された。1951年、イギリスの登山家・E・シプトンは撮影した足跡の写真を未確認動物のものとして発表した。近代の登山隊はエベレストに登る資金を集めるため、未確認動物がいるとでっち上げた」と主張する。

 発表から9年。ようやく出版にこぎつけた根深さんは「長かった。やっと、埋もれていたものを世に出せた。40年もヒマラヤに関わってきたが、ヒマラヤは魅力的な場所、まだまだ十分応えてくれる気がする」と笑顔を見せた。

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