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ここから本文エリア 桐生・庭山市議、失職の見通し2012年06月12日
ツイッターでの「つぶやき」を発端に、桐生市の庭山由紀市議(43)が失職する見通しとなった。荒木恵司議長に10日提出された除名の懲罰動議に署名した市議は17人。可決に必要な16人を超えている。ネット空間での発信内容をめぐる問題が、有権者が選んだ議員の資格を奪う究極の懲罰へと進む、異例の展開だ。 10日の動議提出後、庭山氏は、取材を申し込んだ報道各社の問いかけに、何も答えなかった。 庭山氏は5月25日、桐生市が放射能汚染地域という自らの認識に基づき、市役所前の献血車の画像とともに「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか?」とツイッターに投稿。その前にもツイッターで、市内の農作物が放射能に汚染されていると主張して「毒物」と表現し、農協組合長を名指しで「犯罪者」と呼ぶなどしていた。 全国から700件以上集まった批判には、議会に対応を求めるものもあった。県農業協同組合中央会など農協4団体や市区長会連絡協議会など計9団体と6社から庭山氏の辞職を求める要望書なども提出された。 しかし、ツイッターでの発信など、議会外での言動は通常、地方自治法などの規定で懲罰の対象外だ。動議に名を連ねた市議たちは当初、問責決議案の提出を検討し、議会運営委員会への出席を求めた。 2日間の欠席後、8日に議運委に出席した庭山氏は、発信内容について謝罪や訂正はせず、改めて農作物を「毒物」と発言。これを受け、問責決議案を提出していた佐藤光好市議が「より重大な決議に替えたい」と取り下げ、懲罰動議提出の動きが加速した。 市議会は15日の本会議で懲罰特別委員会の設置を決める。委員会の結論を受け、早ければ20日に本会議を開いて懲罰動議を採決する。可決されれば、庭山氏は同日付で市議の資格を失う。県によると、県内では過去20年以上、議員の除名はないという。 多数派の横暴を防ぐため、地方自治法は、定数の3分の2以上の出席と、出席者の4分の3以上の同意を除名成立の要件に規定。本人は採決に加わらず、定数22の桐生市議会では16人以上で可決する。 一方、除名された議員は知事に取り消しの審決を求められ、仮処分申請や訴訟で除名の有効性を争うこともできる。裁判で除名が無効とされた場合、個々の市議が訴訟費用を負担するなど、除名した側も一定のリスクを負う。ある市議は「議運での庭山市議の答弁について、法律の専門家に相談したうえで動議の提出に踏み切った」と話す。 総務省によると、2008年に福岡県糸田町、佐賀県上峰町であった除名は、いずれも知事の審決で取り消された。一方、日の丸掲揚に反対して議長席を占拠し、02年に除名された横浜市議2人は高裁まで争ったが、3年後の05年に除名が確定した。09年に長崎県平戸市、10年に鹿児島県阿久根市でも除名の例がある。(大道裕宣)
マイタウン群馬
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