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【サッカー】

栗原 天国から地獄

2012年6月13日 紙面から

 本来ならヒーローとして拍手で迎えられるはずだったロッカールームへの通路を、栗原はうつむいて、スタッフに連れられて試合中に向かうはめになってしまった。

 「点取って、退場して…。いろいろあった。勝っていればよかったけど、迷惑をかけた。引き分けだから満足していない。(退場した後)守ってくれたみんなに感謝している」

 後半20分、右サイドの本田からのクロスに、ゴール前で詰めていたのは栗原だった。インサイドで豪快にゴールに突き刺すと、雄たけびを上げながら日本のベンチに向かって走る。迎える控え選手たちもまじえた大きな山ができた。

 「ゴールはほとんど圭佑(本田)の得点。大事なところで取れてよかった」と少しだけ笑顔を見せた。ヨルダン戦で負傷した吉田に代わり、途中出場で代表初ゴール。横浜Mの先輩である波戸氏に「もう思い残すことはない」とメールを送るほどの喜びだったが、まさかの2戦連発だった。

 しかし前半22分、相手のカウンターからケーヒルと競り合い、1枚目の警告を受けてしまう。そして後半44分、オフサイドポジションのアレックスとぶつかり、2枚目の警告で退場。前半20分にはあわやという場面で倒れながらクリアし、持ち前の高さを生かして豪州相手に互角以上の守りを見せていただけに「オフサイドだと思ってたらファウルでビックリ。カードが出て2度ビックリ」と納得のいかない退場となってしまう。

 南アW杯は最終選考で漏れてメンバー落ち。「ブラジルは30歳。最初で最後のW杯になる」と今回の代表に懸ける思いは人一倍。最大のライバル相手のアウェーでの一戦で、栗原は良くも悪くも強烈な印象を残した。

 

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