安全対策の実施状況を視察する西川一誠知事(左)=12日午後2時12分、おおい町の関西電力大飯原発で
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再稼働 時岡町長、あす判断
関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の再稼働に対する地元判断に先立ち、西川一誠知事は十二日、大飯原発を視察し、原子炉の安全性や非常時の電源・水源確保にかかわる十八カ所で、東京電力福島第一原発事故を踏まえた安全対策を確認した。
再稼働が決まれば先に動かすことになる3号機を中心に、原子炉格納容器の内部や非常用ディーゼル発電機などを三時間二十分にわたって視察。関電原子力事業本部長の豊松秀己副社長や、十一日に同原発の安全性を確認したとする報告書をまとめた県原子力安全専門委員会の中川英之委員長らが同行した。
西川知事は視察後、記者団に「津波や地震、電源、冷却の対策を現場に即して見た。報告書に沿った対応はできている。これを元に判断し、さらに求めることがあれば事業者に伝える」と述べた。
今後、時岡忍おおい町長と、十四日に全員協議会の開催が決まった県議会の意見を聴いた上で、同意の意向を週内に野田佳彦首相に伝える見込み。
3号機は昨年三月、4号機は昨年七月に定期検査のため停止。関電によると、二基とも既に検査を終え、再稼働に備えて核燃料を原子炉に装填(そうてん)している。政府の最終判断が出れば、3号機は三週間後、4号機は六週間後にフル出力で発電できるという。
また、時岡忍町長は十二日、町としての同意判断を「十四日にしたい」と話した。十四日にも開く町議会全員協議会で同意を表明する見通しで、次いで県庁で西川一誠知事に直接伝えるとしている。
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