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2012年6月12日22時20分

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福島・浪江町、東電前社長告発へ 「協定反し連絡せず」

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 東京電力福島第一原発事故で全住民が避難している福島県浪江町は、東電の清水正孝前社長について業務上過失致傷容疑で今月中にも東京地検に告発状を提出することを決めた。馬場有(たもつ)町長が12日の町議会で明らかにした。

 町は1998年に東電と協定を結び、原発でトラブルが起きた際は連絡を受けることになっていた。町側は、昨年3月の事故の直後に東電が町に一切連絡せず、協定違反にあたると指摘。東電が連絡を怠ったため避難が遅れ、住民の被曝(ひばく)につながったとしている。

 また町は、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の結果が事故直後に公表されなかったことに関し、菅直人前首相や経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長、佐藤雄平県知事を業務上過失致死傷容疑で告発する準備を進めている。公表が遅れたことで避難が混乱し、避難中の死亡などを招いたとしている。

 東電幹部らについては福島県の住民約1300人が11日、業務上過失致死傷などの容疑で告訴・告発状を福島地検に出している。

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