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捨てられる外来種…多摩川で魚やカメ200種以上 「数は日本一では」/川崎

2012年6月3日

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5月14日に高津区の多摩川河川敷で発見されたワニガメ

5月14日に高津区の多摩川河川敷で発見されたワニガメ

多摩川にはこんな「珍客」も。5月下旬に発見されたポリプテルス。アフリカに生息し、「生きた化石」といわれている

多摩川にはこんな「珍客」も。5月下旬に発見されたポリプテルス。アフリカに生息し、「生きた化石」といわれている

 多摩川は外来種の「楽園」―。都県境を流れる多摩川で、ブラックバスやレッドッテールキャットなど、これまで見つかった外来種の魚やカメは200種以上といわれる。魚ばかりが注目されるが、かまれれば大けがをするカミツキガメやワニガメの発見も年に10匹以上という。これから夏に向けて川遊びが増える時期。専門家は「河原などで見つけても、むやみに突っついたりなどせず、その場を離れてほしい」と呼び掛けている。

 川崎市高津区の多摩川河川敷では5月14日、甲羅の長さ約30センチのワニガメが、通行人に発見された。高津署員が保護し、4日後、市動物愛護センターに引き取られた。

 多摩川に遺棄された外来種を一時的に保管する「おさかなポスト」(多摩区)創設者の山崎充哲さんによると、カミツキガメやワニガメは2003、04年ごろから年に計10匹以上、多摩川で見つかっているという。よく発見されるのは、駅や駐車場が近くにある丸子橋(中原区)や二子橋(高津区)周辺。専門家は、“利便性”の良さから捨て場所に選ばれているとみている。

 カミツキガメ(原産地・北米など)は生態系に影響を与えるとして特定外来生物、ワニガメ(原産地・米国)は人に危害を及ぼす恐れがあるとして特定動物に指定されている。特定外来生物は飼育などが原則禁止されており、特定動物を飼育する場合は自治体などの許可が必要となる。

 カミツキガメを飼育している夢見ケ崎動物公園(幸区)によると、いずれも主に肉食。見た目の違いは、甲羅にギザギザがあればワニガメ。カミツキガメは「徘徊(はいかい)型」で死んだ魚などを食べるのに対し、「待ち伏せ型」のワニガメは舌についた疑似餌で魚などをおびき寄せるという。いずれもかむ力が強く、鉛筆を砕き、大きいカメなら人の指も食いちぎるというが、「陸に上がることは少なく、本来はおとなしい。見掛けたら近寄らないでほしい」と飼育担当者。

 山崎さんも「むやみに手を出さず、警察に通報するなどした方がいい」と注意を促す一方、「多くは飼っていたもの。法律が厳しくなったために捨てられたとみられ、カメはむしろ“被害者”」と憤る。

 多摩川に外来種が多いのはなぜか。山崎さんは「訪れる人が多いから見つかるだけで、本当は日本中の川で見られる事態」と指摘する。「水温が高く、流域にペットショップも多い。捨てられる数は日本一では」と推測。「もともとは日本の自然にいない生き物。生態系を崩すので、最後まで責任をもって飼ってほしい」と訴えている。 

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