福岡県太宰府市の遺跡で見つかった木簡には、転出を表す「去」などの文字があり、戸籍が人の異動を丹念に追っていることが分かる。一方で、誕生や死亡は記録しておらず、子どもが載っていないなどの謎も残る。
九州大の坂上康俊教授(日本古代史)は6年に1回作られる戸籍の変動を抜き書きしたものか、税や軍役を課すため、戸籍を基に毎年作った台帳「計帳」の変更点を記録したとみる。
計帳の作成は大宝令(701年)で初めて定められるが、坂上教授は「計帳の機能を持つ帳簿は、既に7世紀末から作られていたのではないか」と話している。
国立歴史民俗博物館の平川南館長(日本古代史)は名前を書く順番が男性を先にしていることに着目し、「兵士の徴集に作られた」と指摘する。嶋評が日本海に突き出て、朝鮮半島などに近い軍事的に重要な位置にあることにも注目している。
木簡学会の元会長で奈良文化財研究所名誉研究員の狩野久さん(日本古代史)は「戸籍によって支配する政治が始まっていたことは、日本書紀などの記述から分かっていたが、具体的な姿が見える今回の発見には驚くばかりだ」と話した。〔共同〕
坂上康俊、狩野久
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