千葉地裁:7容疑者を不当勾留 地検が全員釈放
毎日新聞 2012年06月13日 02時30分
千葉地裁が今月2日、容疑者の身柄を警察の留置場などに置く勾留手続きを誤ったため、傷害容疑などで逮捕された7人が数日間不当に勾留されていたことが分かった。地裁から手続きミスの連絡を受けた千葉地検は同6日にいったん全員を釈放し、5人を再逮捕する事態になった。残る2人については、釈放後に任意捜査に切りかえた。
勾留手続きは、検察官が裁判官に対して請求し、裁判官が証拠隠滅や逃亡の恐れがあると判断すれば原則10日間、容疑者の身柄拘束を認める。
関係者によると、千葉地裁の裁判官は2日、逮捕された容疑者の陳述を聞く「勾留質問」などの手続きで、裁判所事務官を立ち会わせた。刑事訴訟法上、事務官ではなく、裁判所書記官が立ち会わせなければならないと定めている。
千葉地裁は12日現在、ミスを公表していない。別の地裁関係者は「あり得ないミス。勾留への緊張感が乏しいと言われても仕方ない」と話している。