NHK佐賀県のニュース　佐賀放送局

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アトピー性皮膚炎慢性化を解明

一度発症すると炎症が長い間継続するアトピー性皮膚炎について、佐賀大学などの研究グループが慢性化の原因物質とメカニズムを発見し、新たな治療法の開発につながると期待されています。これは佐賀大学医学部の出原賢治教授などの研究グループが発表したものです。アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴ったアレルギー性の皮膚疾患で、アレルギーのもとになるダニや花粉などに接触しないようにしても炎症が長く続くことが知られています。研究グループではアレルギー物質による刺激とは別に、体内で炎症が継続するメカニズムがあると考えて研究を進めていました。その結果、アレルギー物質が体内に入った際に作られる「ペリオスチン」というタンパク質が、別のタンパク質と結合した際に、炎症を引き起こす物質ができるため、炎症が慢性的に続くことがわかったということです。マウスの実験では、２つのタンパク質の結合を阻害する抗体を投与したところ、アトピー性皮膚炎が起きなくなったということです。佐賀大学の出原教授は「アトピー性皮膚炎の治療はステロイド剤や免疫抑制剤が主に使われているが、今回の研究から新薬が開発されれば、副作用を心配せずに治療ができる」と話しています。

06月12日　10時08分

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