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“雪どけ水の放射性物質は低濃度”6月12日 16時44分
福島県内の山林の雪どけ水に含まれる放射性セシウムの濃度は低いレベルにとどまり、農地への影響は小さいとみられることが、森林総合研究所の調査で分かりました。
独立行政法人の森林総合研究所は、福島第一原発の事故で山林に降った放射性物質が雪どけによって流れ出すおそれがあるかどうか、郡山市や会津若松市など福島県内の6か所で調べました。
ことし3月と4月のほぼ毎日、山林で川の水を採取し測定を行った結果、伊達市と二本松市、それに飯舘村の3か所で放射性セシウムが検出されたということです。
このうち、最も濃度が高かった飯舘村の川の水でも1リットル当たり5.9ベクレルと、飲料水の基準の10ベクレルを下回っていました。
また、測定した水の97%は、検出限界の1リットル当たり1ベクレルを下回っていたということです。
放射性セシウムが検出された水は雨のあとに採取されたもので、ろ過すると検出限界を下回ったことから、セシウムは粘土などに付着していたと考えられるということです。
調査を委託した農林水産省は、「山林の雪どけ水に含まれる放射性セシウムの濃度は、低いレベルにとどまっている。稲などの作物は粘土などに付着した放射性セシウムを直接吸収することはないので、農地への影響は小さいとみられる」と話しています。
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