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'12/6/12

平和公園など無線LAN終了


 広島市は、中区の平和記念公園や平和大通りでインターネットに無料で接続できる公衆無線LANサービスを7月31日で終了する。松井一実市長が主導する事務事業見直しの一環で、「費用対効果が低い」と判断した。機器のリース期限を迎えるため、一帯を訪れる人が増える8月6日を目前にした廃止となる。

 市の公衆無線LANは秋葉忠利前市長時代の2008年9月に運用を始めた。平和記念公園を訪れた際の新鮮な思いや写真を世界へ発信してもらうのが目的で、当初は原爆資料館内を含む公園一帯の約13ヘクタールが対象だった。09年、公園南側から中区の田中町交差点まで約1・1キロの平和大通りにも拡大した。整備費は計367万円。

 エリア内の30カ所に標識を掲示し、ホテルにチラシを置くなどしたもののPR不足は否めず、事前の登録手続きが必要なこともあって利用は低迷。09〜11年度の年間利用件数は5115〜7770件で、1日平均では14〜21件にとどまった。8月6日は82〜89件だった。

 一方、年間の運営費は11年度決算見込みで661万円。屋外に設置する無線LANの機器は水やほこりの侵入をしっかり防ぐ必要があり、リース料が割高となった。1回当たりの接続コストは千円程度の計算に。市は事務事業見直しを踏まえ、ことし2月、廃止を決めた。




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