国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行

政権交代ある二大政党デモクラシーを根付かせよう。政治を国民の手に取り戻そう。

「小沢秘書軍団」の馬場慶次郎さん 報道ステーションで勇姿 

2010年06月23日 01時08分52秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏


 2010年6月22日放送のテレビ朝日「報道ステーション」で、小沢一郎・衆院議員の私設秘書である馬場慶次郎さんが勇姿を見せました。

 馬場秘書は、早稲田大学出身。昨年夏の衆院選では“小沢秘書軍団”として、大阪府内に長期出張し、応援した総支部長は全員当選しています。

 小沢秘書軍団は当選すると、重点的に支援した新国会議員を“植民地化”して、“総督”のように公設秘書に送り込み、国から給与を得るのがフツーです。

 が、馬場秘書は、小沢事務所中枢の「チュリス事務所」に残りました。昨年12月の第16回長城計画では総責任者として議員150人・総計650人の訪中団を成功させて、小沢事務所内での実力は高まっています。ただ、将来的には、選挙に出る考えがある、との観測もあるようです。

 今回は、第45回衆院選で土地勘のある、近畿地方のある新人候補の応援にかけつけている、として報道ステーションで紹介されました。

[報道ステーションから]





 さて、馬場慶次郎さんは、学生時代に国会議事録に名前を残しています。2000年、参院憲法調査会が、学生に参考人として意見を聞いています。この中には、石川貴夫・民主党群馬県議の名前も見えます。

 小沢事務所には、馬場さんのほかに、政策秘書、公設第1秘書、公設第2秘書など、13人が在籍しています。

【議事録】

147 - 参 - 憲法調査会 - 5号
平成12年04月05日

○会長(村上正邦君) ただいまから憲法調査会を開会いたします。
 日本国憲法に関する調査を議題といたします。
 本調査会では、国民とともに論議する、過去と現在を踏まえつつ将来を見通しての論議を行うという二つの点を基本方針としております。これらの基本方針を踏まえ、本日は、学生とともに語る憲法調査会と銘打ち、将来の日本を担う若い学生の方々から憲法について率直な御意見を伺いたいと思います。
 本日の学生とともに語る憲法調査会には、百七十七名の参加の希望が寄せられました。本日は、この中から二十名の学生の方々にお越しいただいております。
 この際、お越しいただきました学生の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、本調査会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。調査会を代表いたしまして厚くお礼申し上げます。
 若い皆さんの率直な御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じます。よろしくお願いをいたします。
 それでは、最初に、御意見をお伺いする十名の方々を御紹介いたします。
 東京大学の古賀光生さん、早稲田大学の馬場慶次郎さん、東京大学の平山陽子さん、慶應義塾大学の中島健さん、早稲田大学の石川貴夫さん、龍谷大学大学院の奥野恒久さん、東京芸術大学の浅田眞理さん、成城大学の西脇伸幸さん、お茶の水女子大学の岡村千尋さん、同志社大学の杉尾巨樹さん、以上十名の学生の方々であります。
 本日の議事の進め方でございますが、学生の方々からお一人三分程度ずつ御意見をまずお述べいただきまして、その後、各委員との質疑応答に移りたいと存じます。
 なお、学生の方々、委員とも御発言は着席のままで結構でございます。

(中略)

○会長(村上正邦君) ありがとうございました。
 次に、馬場慶次郎さんにお願いをいたします。

参考人(馬場慶次郎君) よろしくお願いいたします。
 私も、憲法調査会の議論に期待するものということで私の意見を述べさせていただきたいと思います。
 現行憲法は占領下にGHQから押しつけられたものというのは否定できないことであると思います。しかし、この五十年間の日本の発展は現行憲法の上に築かれたものでありますし、そこにうたわれた理念は大変立派なものであります。押しつけられた憲法だから改正すべきとか破棄すべきとかそういう議論ではなく、今の日本の現実に対応できていないからとか、日本のあるべき姿を示し切れていない、日本の目指すべき姿を示し切れていないからという視点から建設的な議論を行ってもらいたいと思います。
 私としましては、今の憲法の中には幾つか問題点があると考えており、改正も必要ではないかと思います。
 例えば憲法の文章がわかりづらいということが挙げられます。憲法とは国家の基本法であり、国民全員が共有すべきものであるはずなんですが、憲法学者の間ですら解釈が幾つにも分かれてしまっております。憲法を国民が共有できていないというのが現状ではないでしょうか。
 解釈に柔軟性が生まれるのは法律でありますから当然でありますが、全く正反対にも解釈できてしまうようなこの解釈の幅が広過ぎるというのはいかがなものかと思います。それは、国内の混乱と同時に海外での不信感をも生んでしまっております。日本は憲法上ですらうそをつく国だということを聞いたことがあります。憲法は世界に向けた公約でもあると私は考えております。その点を踏まえて議論してもらいたいと思います。
 また、憲法に書かれたものは絶対に正しいかといえばそうでもないと思います。制定当時は正しくても、時代の変化とともにその真実性が薄れていくこともあると思いますし、当時の認識違いということもあろうと思います。憲法は普遍的な理念であり、たやすく変えるべきではないとは思いますが、普遍的真理は次々に発見されていくというのが憲法の考え方でありますから、誤りがあれば勇気を持って改正すべきではないでしょうか。
 また、私の希望なんですが、現在の三つの基本原則に加えて、公共心の尊重といったものを基本原理に加えていただきたいと思います。
 先ほどの古賀さんが申し上げたとおり、近代憲法の制定史というのは、国家の抑圧からの個人の解放、個人の権利獲得の歴史であったかと思います。そこで、憲法には基本的人権の尊重というのが高らかに掲げられています。しかし、現在、国民主権が確立した今、国益と民衆の権利との二項対立という古い憲法の考え方の時代は終わったと思います。中世までは国益というのは国王の利益であったかと思うんですが、今は国民の利益というのが国益と等しくなっていると思います。現在は、行き過ぎた個人の権利を重視し過ぎているために、公の秩序といったものが乱れ、逆に国民の幸せが壊れていっているのではないでしょうか。個人の人権は大変尊重されるべきではありますが、社会の構成員としての個人といったものが自覚がなければ、それはまやかしの個人にすぎないと思います。ですから、公共心といったものを憲法に織り込んでいただきたいと思います。
 最後に、国会議員の先生方を目の前にして申すのもまことに恐縮なんですが、憲法の基本原理であります国民主権といったものが全く機能していないのが現状ではないかと思います。国会議員に主権があると勘違いされておられる方が中にはおられるのではないでしょうか。
 先ほどの首班指名のときに、自由党から保守党に行かれた方が森さんに投票したかと思いますが、その行動は全く理解できません。選挙のとき自由党に私も含め投票したはずであります。その人たちは、国民の声を無視して、今回は自由党に投票した有権者の声を無視した行動なのではないかなと思います。議員の私利私欲のための離合集散といったものは国民主権に背いているものではないでしょうか。
 私の考えは以上でありますが、十年後、二十年後の日本を見据えて国民の立場に立った議論を先生方にはお願いしたいと思います。
 以上であります。ありがとうございました。

(中略)

○平野貞夫君 ありがとうございました。
 馬場さんのお話の中に、個人の利益を重視し過ぎていると、今の憲法のシステムは。公共心を共有するような憲法体制にしなきゃだめだと、こういうお話があったんですが、人間の社会共同体というのはまさしくそれがもとだと思うのでございます。
   〔会長退席、会長代理吉田之久君着席〕
それを憲法にわざわざ書かなきゃならぬという人間の社会が非常に問題だと私は思いますが、本当はそういうことは憲法の規定にない方がいいんじゃないかと思うんですが、いかがなものでございましょう。

○参考人(馬場慶次郎君) 本当ならば、憲法に書かなくても国民の皆さんが理解して、自分たちは日本国民だとか社会の中の一員だということがわかっている現状ならば全く必要ないとは思うんですが、今の現状を見る限りでは、自分がほかの人と社会生活をしているとかそういったことを理解している人が、理解の認識が低い人がふえてきているのが現状であると思うので、ほっておいてもいいのが理想ではあるかと思いますが、それは現実的に見ればどこかに規定しておかなければいけないことではないかなと考えております。

○平野貞夫君 わかりました。

(中略)

○会長(村上正邦君) ありがとうございました。
 時間も参りましたので、本日の質疑はこの程度といたします。
 おわびいたしますが、私、調査会会長でございますが、きょう、出たり入ったりいたしましたことについて申し上げますが、きょう御承知のように新総理が決まりまして、新総理は自由民主党の総裁でもありまして、一連のセレモニーがございます。私、参議院議員会長としてこれに同席をしなきゃならない役割がございまして、大変失礼をいたしましたことをお許しと御理解を賜りたいと思います。委員の先生からどっちが大事だと、こうおしかりも受けましたが、どうぞお許しをいただきたい。こんなことはめったにございません。
 参考人の皆さんに最後に御礼のごあいさつを申し上げます。
 本日は大変ユニークな、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことに、今後の調査会の資料といたしまして生かしてまいりたい、このように思っております。本調査会の今後の活動に役立ててまいりたいと思います。
 また、参考人の皆さんにおきましても、それぞれ学園の、また友人の輪の中で憲法論議を広めていただきたいと思います。また、率直に、調査会の参考人として出ていったよと、どうももう少し突っ込みが足りなかったな、委員の先生方勉強が少し足りないんじゃないかということでも結構でございますが、どんどんそうした憲法の論議を広めて、深めていただきますことをお願いを申し上げ、また、今後この調査会のいろいろと資料を、これはもう、きょう貴重な時間を割いて御出席いただきましたので、皆さん方にはいろいろな資料をお届けもお送りもさせていただきますので、それに対する意見がございますれば調査会の方へどしどし、文書でも結構です、電話でも結構です、また、今、世耕先生からも話がありましたが、インターネットを利用していただきまして、どんどん御意見をお寄せいただければありがたいと思います。
 本日はこれにて散会いたします。

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キーワード
憲法調査会 報道ステーション 早稲田大学 自由民主党 参議院議員会長 基本的人権 日本国憲法 テレビ朝日 慶應義塾大学 同志社大学
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デジャブ? (しっくい)
2010-06-23 20:27:40
>本人の弁によると、選挙に出るよりも、小沢先生の秘書を続けたい、と現在は考えているそうです。

高橋嘉信支部長は、小沢一郎氏の政策秘書を経て、2000年比例東北ブロックから衆院議員になったが、その後も「衆議院議員 小沢一郎 秘書 高橋嘉信」という不可思議な名刺をつくり、ゼネコンに挨拶に来させ、「小沢には私から言っておきます」と述べながら、全く連絡しないという行為を繰り返していたらしい。

小沢一郎氏はそのことを知ったものの、秘書としての苦労を考えて、そのままにしていたが、
態度が傲慢になった高橋嘉信が、藤井裕久氏の前を挨拶もせずに通り過ぎるのを目撃し、事実上の破門になったという経緯があったようだ。


(コメント)
まだ若いのに、国民の審判を受けなけらばならない議員よりも、実力政治家の秘書であることに魅力を感じるとは将来の姿が見えるようですねえ。小沢一郎さんはもう68歳で心臓の持病をお持ちなんですが、崇拝している人には永遠に政治家をやっているように錯覚しちゃうんでしょうねえ。

参院選前に鳩山前首相が議員辞職してケジメをつけ、7月中に検察審査会の起訴判断が下ったら、もう小沢氏の政治生命は終わりだと思うのですが・・・

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