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海外発生の津波予測 精度を改善へ6月12日 13時56分
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海外で発生する津波の高さをより正確に予測して、適切な警報や注意報を発表するため、気象庁は予測システムの改善を行い、今月末をめどに運用を始めることになりました。
これは12日に気象庁で開かれた津波の予測技術に関する専門家の会合で報告されました。
気象庁は、海外で大きな地震が発生して日本に津波が押し寄せるおそれがある場合、あらかじめさまざまなパターンの地震と津波を計算したデータベースを使って津波の高さなどを予測していますが、従来のシステムは津波を高めに予測する傾向がありました。
おととし2月、南米・チリで巨大地震が起きた際には、津波が最大で3メートルという予測に基づいて、大津波警報や津波警報を発表したものの、実際はおよそ2メートルにとどまり、警報の信頼性を低化させ、避難の妨げになりかねないという指摘が出ていました。このため気象庁はシステムの改善を進め、津波の予測に用いる地震のパターンをこれまでの6倍近い1488まで増やすとともに、海外からの津波を監視する観測点を大幅に増やし、津波の計算に用いる海底の地形データもより詳細なものに入れ替えることにしました。おととしのチリの地震のケースを当てはめて計算したところ、津波の高さの予測が実際に近い値となり、適切な津波警報や注意報を発表できることが分かりました。
気象庁は今月末をめどに新たなシステムの運用を始めることにしています。
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