佐賀県武雄市図書館を、レンタル大手「ツタヤ」を全国展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に運営委託する問題が、11日から始まった武雄市議会の一般質問で取り上げられた。個人情報と図書館履歴が外部に出る恐れがあるとの批判があがっていることから、樋渡啓祐市長は「図書館から一切外に出ることはない」と説明した。
市は来年4月から、市図書館の運営をCCCに指定管理者として委託し、365日(午前9時〜午後9時)開館するとともに、ポイントカードの「Tカード」を図書館カードとして導入する計画。市図書館・歴史資料館設置条例に指定管理者制度の導入規定がないため、今議会に条例の一部改正案を提案している。
計画発表後、日本図書館協会が、利用者の貸し出し履歴が図書館業務以外に使われる可能性を指摘し、批判の声をあげている。
答弁で樋渡市長は、図書館カードとして導入する「Tカード」について、CCC側とは会員番号やポイント数、貸し出し点数など五つの情報しかデータ連携しないと明言。さらに、ポイントが付かない従来の図書館カードも残し、利用者がどちらかを選べるようにすると説明した。