1987年に連載を終えた人気漫画「キン肉マン」の新シリーズが、本日28日より、24年振りにスタートする。
キン肉マン8年の歴史を大きく上回り、約13年続いた、その息子=万太郎を主人公とした「キン肉マンII世」は、先月連載終了を迎えることになったが、これと同時に約一ヵ月のインターバルを経て、新シリーズの開始も予告されていた。
だが、その新シリーズは、II世ではなく、まさかの初代「キン肉マン」復活という誰も想像が及びつかなかった衝撃的なものだった。
今年5月、週刊プレイボーイの誌面刷新により、「キン肉マンII世」は連載をWEB上に移した。“ビッグタイトルで初のWEB連載”といっていい試みとなったが、32年の漫画家人生においても前例なき取り組みには、作者であるゆでたまごの嶋田隆司&中井義則両氏も悩みに悩んだという。
それでも、東北震災が背中を押し、また、後進に道を切り開きたいという作者の想いにより、これが現実のものとなるや、俄然作品は勢いを増し、WEB上での連載は徐々に読者の認知を広げていくことになった。今回スタートする、初代「キン肉マン」の新シリーズもWEB上で連載され、読者は無料で読むことができる。
ドジで臆病、不細工でわがまま――、日本に新たなヒーロー像を確立した人気作の本格連載再開のニュースは、その3日前に発表されるや否や、瞬く間に日本国内を駆け巡った。そんな慌ただしい夜、キン肉マンの原作を担当する、ゆでたまご・嶋田氏に話を聞くことができた。内容は、II世で見せた強烈なクライマックスシーンから、WEB連載移行時の葛藤、そして、決意。初代に対する思い入れまでと多岐に渡る。
――まずは、「キン肉マンII世」の連載、お疲れ様でした。
「ありがとうございます」
――初代「キン肉マン」は連載8年でしたが、II世は、セカンドジェネレーション、究極の超人タッグ編合わせて13年です。
「いつの間にか初代を抜いてしまいましたね。II世のほうもテレビで放送することができましたし、アメリカでも向こうの資本でアニメが制作されました。29(ニク)周年のプロジェクトとか、DVDのBOXが出たり、キン肉マニア(イベント)もやりましたし、なんていうんでしょうか、キン肉マンを助走として、II世は花開いたなっていう。
初代の時は、オモチャが出たりはしましたけど、そこまで広がらなかったですよね。今は、当時の読者が大人になって、II世を通じて色々なことが実現した。そういう意味では感慨深いですよ」
――究極の超人タッグ編も最後は圧巻のフィニッシュでエンディングとなりました。キン肉マンの代名詞でもある、至高の必殺技でシリーズに決着をつけるというスタイルは健在で、今回も「マッスルキングダム」というツープラトンが炸裂しました。
「これは苦労しましたね(苦笑)」
――毎シリーズのことですものね(笑)
「マッスルドッキングで終わらせることもできたでしょうけどね。ただ、初代と違うっていうところは出したかったですし、マッスルドッキングは縦の動きですが、マッスルキングダムは横の動きにするとか、そこにお互いの必殺技を組み合わせるとか、本当に考えました。
(ケビンマスクの)ビッグベンエッジと(キン肉万太郎の)マッスルスパークを合体させるって、やろうとはしたんですよ。でも、難しくて、中井君に『無理やな』って言ったら、『できるかもしれない』って。中井君の画の功績も大きかったですよね」
――すでに、ニクラップやマッスルエボルシオンなど、これがフィニッシュでも十分説得力があるツープラトンは幾つも出ましたし、キン肉マンとテリーマンが、カーペット・ボミングス戦で完璧な意思疎通からマッスルドッキングを決める細かい描写も素晴らしかったです。それでも「マッスルキングダム」は、十分超越したインパクトを出しましたね。
「新しく技を出してほしいという読者の期待がありますからね。実際、試合と試合の合間の物語って、できるだけ描くようにはしているんですけど、読者の票が落ちたりするんです。でも、試合になるとガッて上がる。やっぱり皆さん、試合が好きなんだなって、よく分かるシリーズでもありましたね」
――プレイボーイ誌の読者アンケートということですね。
「そうですね。ジャンプみたいにハガキはついていないですけど」
――そして、今年の5月からは、週刊プレイボーイ誌の大幅な誌面のリニューアルにより、「キン肉マンII世」はWEBの連載に切り替わりました。初めて、その話を聞いた際、率直にどう感じましたか?
「自分達はずっと紙でやってきましたから、これはもう集英社でやるのは辞めようと。WEBに行けば、当然単行本の部数も変わるでしょうし、相棒とも相談して『出ようか』って。
――ええっ、そんな相談まであったのですか!?
「次のII世のシリーズの構想とかもありましたからね。これは無理やなって。本屋さんに行くことはなくなっても、iPadやパソコンで漫画を読む人は、まだまだ少ないでしょうしね」
――そんな心境に、変化が生まれたのは?
「やはり、震災でしたよね。僕らの心を変えたのは。僕は、ツイッターをやってるんですけど、震災時にWEBはしっかりと機能していましたよね。また、ツイッターで聞いてみると、被災地に雑誌が届いていないことなんかもすぐに分かるわけです。月曜日発売のプレイボーイ誌でも、未だに火曜日発売、水曜日発売の地域があるっていうのを聞いて愕然としました。
でも、WEBなら即配信できますし、被災地の方を元気づけられるかもしれない。やっぱり、お父さんとか、キン肉マン世代の方が、小さい子を連れて被災地で頑張ってるので、いいかなって。
私も気仙沼に行って、漫画教室とかやらせて頂きましたけど、一番喜んでくれたのは、お父さん、お母さんでしたし、小さい子から『震災後、お父さん、お母さんがこんなに喜んでる姿をはじめて見た』って言われたりもしました。それで決心がつきましたよね」
※初代「キン肉マン」復活、気になる内容とは――?
キン肉マン本日新章スタート、作者ゆでたまご嶋田先生「油の乗り切った30代のキン肉マンをガッチリ描く」
WEB連載移行後、ゆでたまごの二人が力の入れたことの一つと語る、扉絵。嶋田先生が手にしているのは「キン肉マングレーテストバウト」より、ロビンマスク対ジャンクマン戦時の扉絵だ。WEBになっても損なわれることのない、この迫力いかがだろうか
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