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松井知事 ミナミ通り魔に「死にたいなら自分で死ね」

署に入る礒飛京三容疑者
逮捕された礒飛京三容疑者(右)
Photo By 共同 

 大阪・ミナミの路上で2人が刺殺された通り魔事件から一夜明けた11日、逮捕された礒飛(いそひ)京三容疑者(36)について、松井一郎大阪府知事が「“死にたい”というのなら自分で死ねよ」と述べた。一方、礒飛容疑者は「住む家も仕事もなく、自殺を思い立った」と供述。生い立ちや暮らしぶりなども判明してきた。

 松井知事は府庁で記者団の質問に対し「自分で死ね」と発言。「本当にむかむかくる。人を巻き込まず、自己完結すべきだ」と述べた。

 逮捕直後の調べで、礒飛容疑者は自殺しようと現場近くで包丁を買ったが死にきれず、人を殺せば死刑になると考え犯行に及んだことが分かっている。「報道で見た範囲だが、そういう状況に置かれているなら自殺対策の窓口は大阪府にもあるので窓口にくればいい」と補足。一方で「どうしても行政支援も受けたくない、この世からいなくなりたいというなら止めようがない」と話した。

 全国的に自殺予防対策が進む中、行政トップによる自殺容認とも受け取れ、波紋を広げそうだ。

 またこの日、大阪府警南署捜査本部の調べで、死亡した東京都東久留米市の音楽プロデューサー南野信吾さん(42)とともに殺害されたもう1人の女性が、大阪市中央区の飲食店経営佐々木トシさん(66)と確認された。

 捜査本部によると礒飛容疑者は「家も仕事もなく、生きていくにはどうしたらいいのか、と(悲観して)自殺を思い立った」と供述している。「知人を訪ね、たまたまミナミにたどり着いた」と話しているという。

 親族によると、礒飛容疑者は栃木県那須塩原市で生まれ、幼いころに母親が病死。間もなく材木商を営んでいた父親の会社経営も業績不振となり、父親と2人で下野市に引っ越したという。3人兄弟の末っ子。栃木県に住む親族は「3兄弟が一緒に住んだことはなく、兄弟間でも音信不通だった」と話す。

 中学校の先輩だったという男性(38)によると、中学卒業後、暴走族に入った。「小学生のころはいい子だったが、中学に入ってあいさつもしなくなり、目つきも悪くなった」と振り返る。

 2001年ごろからは下野市の別のアパートで父親と同居し、父親の年金で家賃を支払っていたが、滞納することもあった。その後、薬物事件で逮捕されたのがきっかけで、アパートを追われることになったという。そのころを知る知人は「気性が荒かった」と明かした。8年前には自己破産していた。

[ 2012年6月12日 06:00 ]

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