どうなるAKB48総選挙 本物の選挙みたいにピリピリムード
産経新聞 6月3日(日)15時58分配信
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5月、JASRAC賞の贈呈式に参加した秋元康氏とAKB48の左から小嶋陽菜、渡辺麻友、高橋みなみ、柏木由紀(写真:産経新聞) |
■当選ラインは64位 総勢237人がシ烈な選挙戦
いまや“国民的行事”とも言われる「AKB48 27thシングル 選抜総選挙」(AKB48総選挙)の開票イベントが6日、東京・日本武道館で行われる。4回目の総選挙となる今年は初めてフジテレビ系による全国ネットの生中継も決まって、いよいよ関心も高まる。27枚目のシングル曲を歌う選抜メンバー入りを目指すのはAKB48だけではない。姉妹グループの大阪・NMB48、名古屋のSKE48、博多のHKT48など各地のグループに所属する計237人。今年の選挙は地方からの躍進が目立っているのが特徴で、全国各地で熾烈(しれつ)な選挙活動が繰り広げられている。
AKB48総選挙は平成21年に始まった。シングル新曲を歌うことができる選抜メンバーをファンの投票で選ぶ制度で、ファンクラブ会員や、決められた曲のCDを購入すれば投票券に相当するシリアル番号があてがわれインターネットを通して投票に参加できる。
今年の総選挙の当選ラインは64位まで。その中でもランクが細分化されている。1〜16位に選ばれた選抜メンバーは27枚目のシングルの表題曲を歌うことができ、「アンダーガールズ」と呼ばれる17〜32位のメンバーはカップリング曲を歌い、33〜48位の「ネクストガールズ」、49〜64位の「フューチャーガールズ」と続く。
今年の総選挙の投票券が付いたAKB48の26作目のシングル「真夏のSounds good!」(5月)を発売した初週の売り上げはオリコンの調べによると161万7千枚となり、昭和43年1月のシングル週間ランキング発表開始以来、歴代最高の売上枚数を記録した。曲を楽しむのはもちろん、総選挙を目当てにした購入者も多い。
■前田敦子不出馬で勢力図崩れる? 地方の躍進なるか
今年の注目は、AKB48の“絶対エース”として活躍してきた前田敦子がこの夏に卒業を控えて総選挙に立候補しなかったことで、大島優子との2トップ体制が崩れ、大きな変化が予想されている。
さらに昨年までランキングが発表されていたのは上位40人までだったのが、今年は64位まで広がったことで、名古屋のSKE48や大阪のNMB48からのランクインメンバーの増加など、地方勢の躍進にも注目が集まっている。
今年、注目されるのはAKB48の姉妹グループの躍進。地方から注目のアイドルがどんどん上位入賞しそうだ。
もっとも歴史の古いのは名古屋市に本拠地を置くSKE48。20年7月に結成され、前回総選挙でも松井玲奈が10位に食い込むなど、最も注目されているグループだ。エースの松井珠理奈はチームKにも所属しており、SKEのチーム全体に勢いをもたらしている。
一方、大阪市のNMB48は22年10月の結成。他のAKB48、SKE48、HKT48の運営管理を行っている「AKS」には所属せず、吉本興業とパチンコ機器メーカーが設立した合弁会社がマネジメントを担当し、メンバー全員が同社に所属しているのが特徴。個性豊かなメンバーが「笑い」にも挑戦している。キャプテンでエースの山本彩や、AKB48のチームBとの兼任も話題となっている渡辺美優紀らが上位当選を狙う。
そして、総選挙に初めて参加するのが昨年産声をあげたHKT48。まだまだ全国的には露出は少ないが、この総選挙が知名度をあげるきっかけになるだけに必死の猛追をしかけている。
■「選挙前なので…」
選挙の投票は5日午後3時に受け付けを終了し、6日開票イベントが日本武道館で開かれる。
各グループに関係するスタッフらは「選挙前なので各グループの公平性を保つために今はあまり多く語れない」と話すなど、周囲は本物の選挙ばりにぴりぴりとした緊張感に包まれている。(安田奈緒美)
最終更新:6月3日(日)15時58分