いじくるつくーる ver.7.73.09を公開後、ウイルスバスターによるダウンロードブロックが発生する件について、これ以上ユーザーに不要な混乱を招くことを防止する観点から、状況をまとめました。
いじくるつくーる ver.7.73.09をダウンロードしようとすると、下記のような画面が表示され、ウイルスバスターによりダウンロードがブロックされます。
当然、私はオンライン詐欺に関係していることなどありません。なぜ、トレンドマイクロ社が私を「オンライン詐欺に関係している」ことを「確認した」という事実ではない情報を表示しているのか、さっぱりわかりません。
なお、現時点において、ウイルスバスター自身を含め、いくつかのウイルス対策ソフトにて「いじくるつくーる」を検閲しても、ウイルスとは検出されません。本現象は、ダウンロード時のみに発生する現象となります。
ウイルスバスターによる、明らかな誤検知であると考えています。ウイルスバスターは5月始めにも「すっきり!! デフラグ」を誤検知する不具合を出して謝罪しており、今回もそれであろうと考えられます。
本件について、トレンドマイクロ社のサポートセンターへ問合せを行っております。なお、一部のユーザーからは「本当に大丈夫なのか?」などの、私自身を疑う問合せが存在する状況であり、経過を公表することがユーザーの不安を解消するために必要と考えることから、サポートから得られた情報を随時公開していくことにしました。
トレンドマイクロから得られた情報は、下記の通りです。
# | 日時 | 対応 | 状況 |
---|---|---|---|
1 | 2012/5/上旬 | ウイルスバスターが「すっきり!! デフラグ」を誤検知する現象が発生。 | 一度は的外れな回答が来たものの、その後誤検知であったとの連絡・謝罪があり、順次にブロック解除され、5月中旬までに全てのURLのブロック解除完了。 |
2 | 2012/5/28 | いじくるつくーる ver.7.73.09公開後、ダウンロード時にウイルスバスターによるブロックが発生するとのユーザー報告あり。 | この時点でキングソフトの誤検知もあったものの、すぐに誤検知と判明し、パターンファイルが修正された。 |
3 | 2012/5/29 | 当該ソフトのダウンロードURLとなる9つのURLを伝え、すぐ調査して欲しい旨をトレンドマイクロのサポートへ連絡。5/29に回答があったものの「現段階ではご連絡いただいた件について把握できかねる」という内容であった。 | これだけの情報を伝えて「把握できかねる」というのは、少し不満を覚える。 |
4 | 2012/5/30 | ダウンロードブロック画面を入手し、添付して再度詳細を調査するよう要望。さらに、ダウンロードブロックされるURLが増えたという報告があったため、そのURLも添えて調査を要望。5/30に回答があり「弊社にてご提供いただいた情報の解析を行っている」とのこと。 | 新しい情報待ち。 詳しい情報を伝えたのに「把握できかねる」とし、あくまでスクリーンショットを提示しないと動き始めてくれないというのは、悪い意味で形式的であり、不満を感じる。 |
5 | 2012/5/31 | ユーザー報告より、さらにダウンロードブロックされるURLが増えたとの報告あり。問題のURLを添え、早急に調査するよう再度要望。 なお、ウイルスバスターについては、今月上旬にも誤検知があった件があって問題が再発している点、また、問合せ中にも関わらず、むしろブロックされるURLが増加している点などを絡め、今回ブロックの件のみの対応をしてもらうのでは全く意味が無いことから、総合的な観点で、包括的な・未来に繋がる問題解決を探る方法について、対応をお願いする。 | この時点で、いくつかのURLは誤検知されなくなった状況は確認しているが、トレンドマイクロからの正式回答は来ていない。 |
6 | 2012/5/31 | 5/31に回答があったものの、こちらから問合せた内容とは全く異なる無関係な内容。おそらく、他のユーザーからの質問を取り違えて回答したのではないかと思われる。別ユーザーの回答を送ってしまうことは、情報漏洩にも繋がるものであり、大手セキュリティ企業としては大きな信用失墜に繋がるのではないか。こちらからの質問内容をよく確認し、再度回答するよう要請。 | これには少しおどろいた。トレンドマイクロ社は、もう少ししっかりして欲しい。とりあえず本件について、もしかしたら回答送信が1人ずつズレているなどの重大な情報漏洩事案が発生しているのかも知れないと想定。重大な事象となる前に調査するよう具申する問合せを別口で送信。 |
7 | 2012/6/ 1 |
担当者が変わって回答あり。現時点で、ブロックされていたURLは、すべて解除されているとのこと。 また、情報漏洩を心配していた件については、担当者のスキル不足と、担当者間の行き違いにより生じたことであり、懸念していたような問題は発生していないことについて説明があった。 こちらからは、今後に関する懸念として、次のような質問をした。
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担当者が変わったことで、意志が通じたことに少し安心している。それでも今後に通じる懸念事項があり、まだ予断を許さない。 なお、本件を受けて、ユーザーから一番届いている声は、やはり「トレンドマイクロ・ウイルスバスター」への信用失墜である。この点について改善したい意志があり協力を求められるならば、協力したいことを伝えた。 |
8 | 2012/6/ 2 |
前記質問事項について、担当部署と連絡・確認を取りたいため、少し時間がほしいとのこと。 こちらとしても、サポート部門だけの、内容無しの空っぽ宣言だけされても困るため、それについては了承。ただし、下記2点については緊急かつ絶対に実施して欲しい旨通知。
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9 | 2012/6/ 3 〜7 | 進展はありません。 ただし6/7より、B-CAS騒動の関連からか、当ページへのアクセス数が通常の20倍程度に膨らんでいるようです。 | 私や当サイトのユーザーの多くが待っているし、長期的に見ればトレンドマイクロの信頼失墜に繋がるわけであるし、少し急いでもらいたい。 |
10 | 2012/6/ 8 |
途中経過について連絡あり。引続き関連部署と確認・検討中とのこと。
まだまだ対応不十分な点は多いが、中間報告がもらえたことは評価したいです。 原因については、まだ調査中とのことで、とても気にしています。なぜ私のことを「オンライン詐欺」とし、しかもそれをトレンドマイクロが「確認」したのか、その経緯について、とても気になるので、徹底的に調査してもらいたいです。 再発の防止や、サポートのあり方について、真摯に検討してもらえているようで、うれしいと感じました。 ただ、他の転載先サイトについて配慮できないとされたことは、少し失望しています。他の転載先サイトでも、私と同じように「オンライン詐欺に関係している」と名指し批判され、それが冤罪で、悔しい思いをする人が出てくるかもしれないと思うと、とても苦しい思いです。トレンドマイクロ社では、「不可能だから理解してほしい」という前に、こういった人たちの気持ちを少しでも理解してくれているのか、疑問を感じます。 また、安全宣言についてもできかねるということで、とても失望しました。しかしこれは、私が「安全宣言」などという大それた言葉を使ってしまったために、トレンドマイクロ社が、高いハードルを想像してしまったのかもしれません。実際にはこれは、「ウイルスバスターにより毀損された私の名誉回復」であり「トレンドマイクロのような国際的大企業の言うことは信じても、私のような無名の作者が安全を叫んでも信じてくれないユーザーに信じてもらうための方法」です。トレンドマイクロに恥をかかせたいわけではないです。ただ単に、「パターンファイルの○○では、いじくるつくーるを誤判定していたので、最新のパターンファイルに変えてください」とアナウンスしてくれるだけでいいのです。そして私がそこへリンクすれば、今まで信じてくれなかった人も信じてくれるのです。それだけの簡単なことなのです。 |
いろいろとご検討いただけているようで、またその途中経過の報告もいただけて、少しだけ気が安らいだ。 ただ、冤罪被害をもたらした張本人として、加害者意識が薄い気がする。 |
トレンドマイクロ社が「オンライン詐欺に関係している」ことを「確認した」としているサイトの中には、大手ダウンロードサイトのURLも含まれる状況であり、ユーザーの不安をいたずらに増大させていることから、トレンドマイクロ社には一刻も早い対応が求められます。また、今回の発生が2度目であること(未確認のユーザー報告も含めれば3度目であること)、ダウンロードブロック対象が減るどころか増加していることから、「本問題単発の対応」ではなく、「将来に渡る包括的な対応」を求めています。
ただ、トレンドマイクロ社のサポートから返ってきている回答が、期待外れだったり、全くの的外れ(というか他人への回答がそのまま書かれている?)だったりすることから、少なからず、トレンドマイクロ社の対応に対して不満が沸いてきていることは確かです。
残念ながら本件のような問題は、「私という一人への対応」で済むものではなく、「INASOFTの多くのユーサー・ウイルスバスターの多くのユーザー全体への対応」を必要とする問題となります。トレンドマイクロ社は私一人に対して回答を返せば、それでオシマイになってしまう問題かもしれませんが、私はその時点では、ウイルスバスターによりもたらされた誤った情報により、ある程度の信頼を喪失していたり、あるいはトレンドマイクロサポートからの回答をINASOFTユーザー全体に周知したりする手間が生じます。
トレンドマイクロのサポートセンターにお願いしていることというのは、私に対する単発のサポートなのではなくて、もっと広い意味での救済をお願いしているというのは言うまでもありません。トレンドマイクロの発生させた問題により、私や多くのユーザーに、余計で多大な手間が発生させているのです。しかも、この問題は、私が把握しているだけですでに2回目であり、しかも現時点で問題が拡大しています。
つまり、3回目・4回目が発生していくことは容易に想像できる状態であり、そのたびに余計な手間が生まれたり、ユーザーから信頼を失ったりするのは、もう嫌なのです。
トレンドマイクロのサポートセンターには、3回目・4回目を発生させないような「再発防止策」を含んだ、未来に繋がる包括的対応を求めたいのです。
私が本件を通して最初に思ったのは、先の警告メッセージに登場する「オンライン詐欺に関係している」ことを「確認した」というのが、いったい、誰が、どうやって、どういう確認をもって、私を「オンライン詐欺に関係している」と認定したのか、ということです。
私からしてみれば、大嘘でしかないこの警告情報が、一般的には信頼性の高いとされるトレンドマイクロのウイルスバスターにて表示されているというのは、どういう心情から行われているのだろう、ということです。
上にも書いたとおり、私がいくら安全宣言を出したとしても、当のウイルスバスターでは一度表示されてしまった警告メッセージの方を信頼する人は、やはりいるのでしょう。私は事情説明に追われ、対策に追われ、トレンドマイクロのサポートとの連絡に追われ………このようにして、大企業トレンドマイクロが、私という一個人を追い詰めていることについて、当のトレンドマイクロ社員はどのように考え、どのように執行し、どのような気持ちでいるのだろうか、ということです。
もしこれが、なんらかの意図を持って、明確に行われていたとしたら恐ろしいことですが、そのような想像にも苛まれました。彼らはどんな表情で、どんな気持ちでエンターキーを押したんだろうなぁと思うと、胸が苦しくなります。どんな気持ちで仕事に取り組み、どれだけの給料をもらって、誇りを持って仕事をしているのか………、考え出すと、本当に苦しいです。
しかし一般的に考えれば、仕事について誇りを持たずに取り組んでいる人なんかいないでしょう。トレンドマイクロ社員一人一人をみれば、立派に、誇りを持って、明確に正しい仕事に取り組んでいるんだと思います。
しかしながら、結果として、事実だけを見れば、間違ったことをして、一人の人間を追い詰めてしまうことになりました。一人一人の仕事は正しくても、集団としての行動は間違ってしまうことは、よくあることであり、残念ながら今回もそれが起きてしまった、ということなんだと思います。
私は個人として、トレンドマイクロ社員が悪い行いをしていると糾弾したいわけではありませんし、みなさんにはこれからも立派に、これまでどおり誇りを持って仕事をしていってほしいと思っています。ただ、組織として間違った方向へ向かってしまったことが修正できるように、社員の皆様一人一人の立場からできることを、やっていってほしいと考えています。
結果として、今の私が現在の立場から救済されること、さらに、私のような立場に追い詰められるような人が、一人でも少なくなるよう、今の仕事の行い方に一工夫入れていっていただければ幸いです。これを見ているトレンドマイクロの社員の方がいらっしゃいましたら、あなたの立場から、是非お願いします。知り合いにトレンドマイクロの社員がいるという方がいらっしゃいましたら、是非お伝え願いたく、よろしくお願いします。
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