年間100回近く人前で話して分かった、プレゼンにおける5つの学び

2011/11/25
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今年はお陰様で100回ほど人前でお話する機会がありました。2時間ピンで講演、パネル出演などもろもろです。

そんな経験を通して得られた示唆があるので、皆様と共有したいと思います。


1. プレゼンは舞台芸術。練習・準備が命

僕は個人的に音楽を10年近くやっていたこともあり、プレゼンは舞台上のパフォーマンスだと痛感しています。

素晴らしい楽器演奏を届けるためには事前の徹底的な練習はもちろん、チューニングやメンテナンスといった楽器の準備も大切です。


プレゼンも全く同じで、練習と準備こそが命です。具体的には:

・プレゼン資料が無くても話せるレベルまで話の流れを暗記する

・会場の環境を確認しておく(リモコン、電源、Wifi、プロジェクター。WiMaxは頼れないので危険。念のため事前にウェブサイトはロードしておく。)

この二点の実行が「マスト」です。練習と本番の環境確認、どちらが欠けていてもダメです。

プレゼンにおける失敗のほとんどは、練習・準備の不足が原因だと思います。特に、忙しいと練習時間を取れなくなりがちですが、やはり練習は入念にしておくべきでしょう。(僕自身もたまに練習不足なので偉そうなことは言えないのですが…。)


2. 聞き手の目を見れなくなっても、負けてはいけない

しばしばプレゼンの中で、聞き手の目をまともに見れなくなる瞬間が出てきます。これは僕だけではないように思います。

経験上、それは多くの場合、資料のミスや準備不足が原因で、スピーチに自信が無くなってきているためです。

聞き手の目を見れなくなると聴衆のアテンションも下がるので、多少資料が破綻していたり自信がなくなっても、堂々と話し続けるべきです。聴衆を心配させては行けません。


3. ストーリーが人を魅了させる

聴衆のアテンションが最も高まるのは、話者がストーリーを語りだした瞬間です。

主張したいテーマの中に、関連する具体的なストーリーを入れ込むとプレゼンは魅力的になります。自分自身が主役でも、友人や歴史上の人物などが主役でも構いません。

「一念発起し、”旅”に出て、(挫折を経験し、)目的を遂げる」というストーリーの導入は効果的です。小さなストーリーでも構いません。プレゼンの中では、時に「語り部」になりましょう。


4. ユーモアは無くても良い

ユーモアのあるプレゼンはとても魅力的ですが、ユーモアは無くても問題ありません。特に固めの会場で、無理して笑いを誘うのはリスキーなのでやめておく方が無難でしょう。プレゼンの目的は、人を笑わせることではないはずです。


5. シンプルなアクションを呼びかけると良い

プレゼンの中で、ごくシンプルなアクションを呼びかけることは、聴衆に価値を与える上では効果的です。ワークショップ形式にして、その場でアクションを実践してもらってもよいでしょう。

聴衆一人ひとりがアクションを取ることで、プレゼンを「自分ごと」に落としこむことができます。多くの心に残るプレゼンは、僕たちにできるアクションを呼びかけてくれているものです。


ちなみに、僕がロールモデルとしているプレゼンはセス・ゴーディンの「Tribes We Lead」です。最後の行動の呼びかけは痺れます。



以上が僕個人的な学びです。

皆さんのプレゼンに対する学びを、ぜひご自身のフェイスブックやツイッター、ブログでシェアしてみてください。