壬辰倭乱から420年、記念行事開幕

壬辰倭乱の功臣・義兵の子孫が旗を手に行進

 「ドーン、ドーン」。太鼓の音を合図に黄色の服を着た吹打隊(軍楽隊)が演奏を始めた。李舜臣(イ・スンシン)将軍役の人物を先頭に、馬に乗った将軍役たちの後ろを、竹やり・弓、「全羅道」「忠清道」などの旗を掲げた兵士・義兵役約200人が続く。さらに、国を救うため命をささげた功臣・義兵105人の子孫たちが一族の旗を持って行進した。

 2日午後、慶尚北道安東市で「壬辰倭乱(文禄・慶長の役)7回目の還暦記念パレード」が開催された。還暦は60年周期のため、7回目の還暦とは420年ということになる。行列は安東市庁から同市内の仮面舞公園までの2キロにわたり、30分間続いた。道行く人は足を止め、店からは店員たちが飛び出して拍手・声援を送った。ドライバーたちは車の窓を開け、携帯電話機で写真を撮る人もいた。

 アン・ヨンホさん(51)=安東市=は「歴史の本で読んだ先祖たちに直接会えた気がした。国を救うため命をささげた方々に、つかの間だが感謝の気持ちを持てる時間になった」と語った。行列が仮面舞公園に到着すると、約2000人が集まる中「壬辰倭乱7回目の還暦記念文化・学術大祭典」の幕が上がった。

 1592年、壬辰倭乱により湧き上がった国難克服の精神が、この日の行事でよみがえった。壬辰倭乱後、60年ごとに巡ってくる壬辰年に国が主導し開催してきた行事だ。今年は7回目の還暦ということで420年目。6回目の還暦は韓国戦争(朝鮮戦争)中の1952年5月だったが、ソウル市内の忠武路広場で記念行事が開催された。また、それより前の朝鮮王朝時代にも壬辰年ごとに行事が開かれたという記録が残っている。

安東= 崔宰薫(チェ・ジェフン)記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
関連ニュース