上級の生徒さんが、長板の炭を始めたが、何もアドバイスしないのにスラスラやってくれた。

調子の良くない時は助かる生徒さん！

今日は、まったく体調が悪かった。

くしゃみが出て、鼻水で呼吸が苦しくどうもうまく教えられなかったと思うが、いろんなお稽古はたくさんした。

朝９時に教室、１時間半で準備掃除を終え、１０時ごろから生徒さんが来た。

どうも、恰好悪くて困る。

風邪なのか分からないが、お行儀悪くなる。

風邪はここ何年いや、１０年以上かかってない。

抹茶のお蔭だと思ってきた。

ここにきて、変な感じなのは今日まで１０日以上休みなく教室があったせいだろうかとも思う。

一番調子の悪い日がお稽古が朝から夜と続いた。

その上、新入会員が沢山来た。

夜遅くには、またまた奥伝の難しい稽古をしてしまう。

喉も枯れて、声も出ない。

家に帰って、珍しく夕飯を作る元気もでない。

夕飯はそうめんと冷やししゃぶしゃぶで何とかしのぐ。

明日は、久しぶりのお休み一日ねて、風邪か何だかわからないが治そう。

そうだ、昨日の行水で風邪を引いたのだろう。

寝る前に、忘れていた小狸くんの餌をあげながら、歌を歌ってきた。

音楽療法は素晴らしい。

すっかり、疲れもとれ首の凝りも解れた。

気分爽快！

帰ってくると、家内が処方した栄養剤が置いてあった。

掌一杯の処方された栄養剤と野菜ジュースとヨーグルトを混ぜた飲み物。

さあ！

これを飲んで、早く寝て一日で回復、自然治癒力に勝るものはない。

小狸くんの好みはすっかり、ここ２年のグルメぶりで分かっている。

だが、その食べる量は分からない。

何しろ冬眠から覚めたのに、食事がなかった３か月。

去年は３月に出会えたから、すぐ食事を上げられた。

今年はいなくなったと思った。

なにしろ、すごい痩せ方。

ここ５日、餌も今までよりは多く上げていたが、全然残さない、綺麗に食べるのである。

今日は私が夕べに残したエビとカボチャの天ぷらを細かく切って、パンと薩摩揚に混ぜた。

みんな小狸くんの口の大きさにサイコロに切って、コンソメの素を細かに砕き袋の上から振り掛けて、よく混ぜるのである。

こうすると、パンも残さずに食べてくれる。

兎に角衰弱している、小狸くんが心配。

ゴミを漁る元気もない。

冬眠明けは、動物は大変だなとつくづく思う。

今日は工事も早く終わり、餌箱を見に行くと安心して食べれたのか、いつもの倍以上の餌が綺麗になかった。

何年もお付き合いしている小狸くん、まあよかった、衰弱はしているが私がいる限りまだ生きていける。

今日の協力いただいた生徒さんは、この秋に奥伝の伝授がある。

割稽古からここまで来るのは大変な努力である。

普通、長板では火屋の蓋置は使わないが、秋の奥伝を少しでも軽くするために慣れてもらう。

撮影協力ありがとう！

額紫陽花が来た。

家内が正式に広間の茶花を活けてくれた。

普通の紫陽花は茶花には向かない。

大きく色が変わるからと教わる。

額紫陽花だけは茶花に使う。

学生のころはよく活けたのだが、この頃忘れていた。

とても嬉しい贈り物、私が大好きなのを知っていて届けてくれた。

今日は、お茶に新しい生徒さんが来た。

今週は新人が土曜に四人来るので、家内の応援を頼んだ。

初めての人が４人は、私一人では大変で、私も少し疲れ気味！

奥伝を教えすぎたようだ。

生徒さんの方は、頑張っている。

お茶を集中してやったかと思うと、すぐお花の方で新しい花型を研究しながら活けている。

上級性は、茶名拝受式の為に、まずは長板の初炭を頑張る。

真台子の炭は難しいので、長板で慣れてもらう。

今日の教室はお昼から賑やかに始まった。

みなさん、お茶もお花も頑張る姿には感動すら覚える。

６０を過ぎても、こんな至福の時を賜るなんて、本当に幸せ者である！！

ボート場は江戸城の外堀にある。

神楽坂の子供たちの唯一の広い遊び場であった。

昔、子供のころはボートがあるだけでレストランもテールームもなかった。

そんなころの遊びは、お堀でする釣りである。

昔は無料でいくらでも遊べた。

父も釣り好きで、大きな鯉を釣ったが可哀そうと、魚拓だけとりお堀に放してあげた。

今は、お堀の主のように大きくなったであろう。

地元の釣り人は、みんなそのように釣った魚をお堀に返す。

私は一匹一匹釣るのが面倒と、四つ網という四角い大きな網を持っていき一度にたくさん釣ろうとした。

だが鯉はかからないで、皆小さい魚か、口細と言ったが、あとはザリガニであった。

親たちは、お堀は深く、藻が底にたくさんあるから落ちたら上がれないと遊ぶのを止めた。

ボートに乗れるようになると、遊びはエスカレートしていく。

少年探偵団なる映画の影響で、みんなでボートに乗り、トンネルをくぐったり、線路まで入り込んだりと危険な遊びほど面白いものはなかった。

しまいには少年探偵団は、江戸城の抜け道がお堀にあるという地元の伝説に、探そうともう毎日ボートに乗り、穴だらけのお堀の淵を探検した。

お堀は子供だけのものでもなかった。

夏には、お堀の真ん中に櫓が立てられ、そこから蛍を放つ。

ボートに乗った浴衣の大人たちが、団扇で蛍を採るのは風情があり、楽しかった。

家内も私も、ボートが好きだった。

小さいころから、いつも別々にボートを借りて競争した。

お堀の端からまた戻る、それを何度もするのだが家内は疲れないので私の方が体が小さく弱った覚えがある。

それが、気が付くと何とレストランである。

カナルカフェと今では、いつも並んでいて入ることもできない。

桜と真夏がすごく並んでいる。

レストランは入らないが、カフェの方には生徒さんとよくいく。

神楽坂では、唯一屋外で堂々とタバコが吸えるのである。

それでよく生徒さんに付き合ってもらうのである。

まあ！

水の上では気分よい。

困るのは、生徒さんが着物姿で行くと幼馴染のボート屋の主人が冷やかしに来る。

私は、自分の娘だよと堂々と胸を張る。

子供のころからの仲なので、新しいタバコを置いて帰るが、どうも最近神楽坂で噂になっている私の浮気というのは彼が言いふらしているらしい。

もう、半年たち噂は消えた。

なんでも、新しい教室で、美しい生徒さんばかり集まると幼馴染でも羨ましくてしょうがないのだろう！

子供がいないのはみんな知っている、私はこれからも美しい生徒さんをみんなに見せびらかそうと思う。

こんな素晴しい生徒さんに育ったんだぞと、天に向かっても吠えたいくらいである。

幽庵焼き―成功した！

これなら、懐石に出せると自信が湧いた。

幽庵焼きというのは、魚を焼き、程よく焼けたところで卵の黄身を表面に塗って焦げ目を薄くつけるものをいう。

一番難しいメカジキに今日は挑戦した。

漬け汁に２時間漬けてから、最小の弱火で焼くのである。

なかまで火が通ったところで出して、卵の黄身を塗った。

ほんの少し焼いて出来上がりである。

アサリの粒の大きいのがあったので、味噌汁にした。

食べてみると、柔らかい、味も良い、薄味で成功。

だし汁は醤油を少なめにしてそばつゆをいれた。

酒はたっぷり、味醂少々。

漬け汁は、そのまま捨てるには惜しい。

鍋で弱火で何度も沸騰させて、どろっとしたスースにする。

魚のうまみが出ていて、出来上がりに少し添えると美味しく頂ける。

幽庵焼きが上手くできるまで３年かかった。

教えてくれたのは、日本料理の板前さんの生徒さんである。

包丁式までする生徒さんで日本料理は一流！

今日は一人の生徒さんのお稽古で終わった。

時間が空いたので、ギャラリーの搬入のお手伝いをする。

ギャラリーの方もオーナーなので、いろいろ画家さんたちを手伝うのである。

なんだか、画家の方は自分の大好きな絵を入り口に並べたいらしい。

それが、江戸城の縦郭の門構えなのである。

江戸城には１１の門があるという。

私も知らなかった。

画家さんと私だけで、絵をすべて飾らないといけない。

今日は生徒さんが一人でよかった。

夜は今のところ予約がないので、安心して絵に専念できることになった。