○はじめに |
もう次から次へとニュースがでる時代。情報も氾濫し、少し前にあったことなんて忘れてしまいます。たとえ、それがいくら盛り上がったことでも・・・。このシリーズは(シリーズにしちゃう予定)、そんな少し前、ぶっちゃけ90年代から最近に至るまでに起こった事件・出来事を復習していこうという物です。なかには、そう簡単に忘れてはいけない物もあります。しっかり、思い出しましょう。第1回目は、カルト宗教がらみの事件編・・・。これ載せたあと、殺されませんように・・・。
1.オウム真理教 |
2.法の華三法行 |
「みなさ〜ん、最高ですか〜〜!」が、あまりにも有名。
静岡県富士市に本拠を置いた宗教団体で、この名言を仰ったのは代表の福永法源(本名・輝義)。
法人登記の目的欄によると
『南無天法地源如来行』を本尊とし、『法の華三法行』の教義(『南無天法地源如来行』を通じて、尊師に啓示される『天声』を崇敬し、その『天声』に従って、三法行を行じ、家系を正し、さらに天行力を源かして自己の身心安定と錬磨に努め、以て完全円満なる人格をめざし、幸せな家庭及び平和な社会を形成する。)をひろめ、儀式行事を行い、信徒を教化育成することを目的とし、その目的を達成するために必要な業務を行う。 とのこと。
1996年頃から詐欺罪で告発され、その実態が次第に明るみに。それに対し代表は「私のしていることはすべて天声に基づくもので、詐欺ではない」、「これまでの18年間で『詐欺をしなさい』『人をだましなさい』という天声は一度もない」、自分に都合の悪い行為について問いつめられると、「これは天声だ」と、天声を武器に戦います。よほど天が好きらしく、教団幹部は、「天仕(てんじ)」と呼ばれ、彼らに対する訓示は「天仕号令」、記者会見も教団本部「天地堂」で行われました。
1999年頃から警察の本格的なメスも入り、2000年5月10日、福永代表ら12人が逮捕されました。教団幹部への判決はおりていますが、福永代表に対する裁判は、まだ続いているようです。
色々詐欺やって捕まったわけですが、具体的には・・
関係者によると、教団が信者らから集めた金は、これまで約12年間で約900億円に上り、関連会社24社からも約100億円の収入を得ていたとされる。この中から、教団施設など不動産購入費が約250億円、人件費などを含む運営費が約400億円支出されたほか、福永被告が私的に流用していた金は、クレジットカードでの買い物やホテルでの宿泊費など約18億円に上っていたという。(中略)福永被告らについては、96年に「足裏診断」で約4000万円の所得があるなど、流用分を含めた個人所得は約7億5000万円と認定された。
(毎日新聞2001年3月16日夕刊)
ちなみに足裏診断は、天のエネルギーである「天行力(てんぎょうりき)」が、頭から足の裏に流れ抜けるのが阻害されると病気や争いなどの問題が起きるとし、その阻害の状況を見て判定するものです。
その手口というのが、雑誌などで福永法源代表の記事を読んで法の華を訪問した人に対し、「このままではがんになる」「2カ月で倒産」「短命で終わる」
などと不安をあり、もしくは「病気が治る」として修行を受けることを勧め、さらに高額の修行代を支払わせ、さらに「天声がおりた」などと掛け軸など物品購入を強要するというもの。人の弱みにつけ込んだ手口であり、いくら「新興宗教なんてただの詐欺だ」という極論があるにしても、ここまでやると完全に宗教どころか、ただの詐欺です。元修行者らの被害額は1人5000〜3700万円で平均約370万円。中には家族で5900万円を支払ったケースもあるとか。ちなみに福永代表、クリントン大統領に、マザーテレサに、吉村作治、サイババ、ローマ教皇ヨハネ=パウロ2世と、色々な著名人と会談を行っております。なるほど、「宗教家」という肩書き&お金を使えば色々な人に会えるんですねえ。
3.ライフスペース |
法の華で、結構文章量を・・。次は、ライフスペース。
「それは、定説です」
なんど、我々の間でギャグとして使わせて頂いたことでしょうか。福永法源が捕まったあたりから実態が明らかになってきた、自己啓発セミナー的なカルト宗教団体で、主催者は高橋弘二代表。ヒゲもじゃもじゃの、麻原彰もどきです。彼は95年頃から「グル」を名乗り、
「前世のカルマを落とし病気を治す」
「グルがシャクティパットで気を通す」と公言。
シャクティパットは、信者の頭を手のひらでポンポンと叩き、グルの気を送るようです。他にも、記憶違いだったら申し訳ないのですが、「私の中には定説は2億語ある」「日本では、最高裁図書館に現存」なんてセリフもありましたね。
問題が明らかになった事件は、1999(平成11)年11月11日夕方。千葉県成田市のホテル客室に、4ヶ月以上も宿泊し続け、清掃サービスすら拒否し、不審な行動をとる異様な集団がいるとホテル従業員が警察に通報。午後10時45分ごろ、警察が駆けつけると、13階建てホテルの12階にあるツインルームでミイラ化した男性の遺体(小林晨一(しんいち)さん 66歳)が発見されましたというもの。
この小林さんの息子(健児氏)が、グルの信者であり、グルの指示に従い、病院の治療法を拒否。そのホテルに連れ出し、小林晨一さんを咽喉に詰まらせて窒息死させ、ミイラ状態に。ところが、これに対しライフスペースのメンバーは「(司法解剖されるまで)グルのシャクティパットで順調に回復していた」「温かく見守れば治癒したはず」と主張し、世間を唖然とさせました。
さらに、信者である親が「公教育はダメだ」として、子供達を学校に通わせず、事実上監禁されていることも判明。2000(平成12)年2月22日、高橋弘二と小林晨一の長男らが保護責任者遺棄致死容疑で逮捕されました。この類似事件は、宮崎でも、ライフスペースとは関係のない団体(加江田塾 代表:東純一郎)によって発生しています。
なお、判決は・・。
2001年(平成13年)9月28日、千葉地裁は小林健児に対し、懲役2年6ヶ月・執行猶予3年(求刑・懲役4年)。
2003年(平成15年)6月26日、東京高裁は高橋弘二に対し、1審での懲役15年を破棄し、懲役7年を言い渡し。
折角、「不作為による殺人であり、特段悪質性が高いとはいえない」」として罪が減軽されたのに、被告は控訴しています。
ちなみに高橋代表、PHP研究所や読売新聞社からも本を出しています。人生論って、こんな程度の人物でも書いて、大手出版社から出せるのかと思うと、本当に腹立たしい。買う方も買う方ですよ!
4.パナウェーブ研究所 |
千野代表率いる、スカラー派から身を守るために、白装束&不思議なマークを書いた紙を車いっぱいに貼り付け、キャラバンを組み、公道を占拠しマスコミの取材をブルドーザーで威嚇するカルト集団。(アザラシの)タマちゃんを想う会の背後にいると言われています。マスコミを賑わせることは減りましたが、未だに健在。
最近では、「福井市の拠点施設で福岡教育大助教授の千草聡さん=当時(40)=が変死した事件で、福井県警は5日、傷害容疑で逮捕した団体メンバーの男5人の本格的な取り調べを始めた。県警は5人のうち数人が5、6時間にわたり、千草さんに約100回の暴行を加えていたとみており、傷害致死容疑も視野に追及する(共同通信2003年12月5日)」等の動きも。今後に要注意。
○まとめ |
これだけで終わったら、ただの興味本位になってしまいますので、まとめておきます。
こうした事件から明らかになることは、親や友人の意見、忠告は聞かないくせに、全く関係のない中年のオッサンの言うことを信じる方々がいるということと、身近な人の死や、自分の病気による精神的な落ち込みが激しい時に、宗教によって洗脳されると言うことです。どんな辛い時があっても、アカの他人の言うことを鵜呑みにしてはいけませんし、お布施を要求するような宗教は、大した宗教ではありません。
みなさん、困った時は裏辺研究所へ。所長が温かく迎えてあげます、ついでに・・・お布施を!(←何をいっとるんじゃ!)
*↑は、ジョークです。当研究所では、人生相談は受け付けておりません。
何があっても前向きに生き、問題が起これば、必ず親や家族、友人、先生など、長い付き合いのある身近な人に相談しましょう。
宗教もダメですが、人身事故も起こさないようにしましょう。