ホーム > ビジネス > 企業動向

バイク組合、宮城県石巻で災害支援「もういらんと言われるまで」

2011年3月26日(土) 13時55分
昨年の総会で挨拶する吉田純一AJ会長 後ろは組合理事の画像
昨年の総会で挨拶する吉田純一AJ会長 後ろは組合理事の画像

全国オートバイ協同組合連合会(AJ)は、28日から宮城県石巻市を拠点として、オートバイによる災害支援ボランティアを開始する。村井嘉浩宮城県知事から応援要請を受けて、被災地の情報収集と物資搬送にあたる。

AJは、全国約1400社のオートバイショップが加盟する日本最大の販売店組織。会長の吉田純一氏が先頭に立ち、第一陣を組織。大阪府と埼玉県の組合員ら10人以上現地入りする。

「交代しながらできるだけ長く、もういらんと言われるまでやりたい」(吉田会長)

吉田氏自身、95年の阪神淡路大震災で店舗2件が全壊するという辛酸をなめた。「体験してるから、人の痛みもわかるしね。組合員にも全半壊の被害が出てるし、募金も募ってるけど、とにかくオートバイ販売店が現地に行こうと」。

宮城県は、被災地にまだ連絡の取れない地域がある。バイクの機動性を生かして、そうした被災地の連絡係を務める。

「オートバイは阪神淡路の震災でも、ずいぶん役に立った。乗用車では行けないところでも、医薬品を持って走れるしね。ついでに、被災地の人々に、バイクって役に立つんだなあと有用性を知ってもらえたら、それだけでうれしいです」

被災地入りするために吉田会長はカワサキ『KLX250』を選んだ。被災地の荒れた道路に切り込む高い踏破性を重視したためだが、中にはホンダ『スーパーカブ』で参加する組合員もいた。100km/リットル以上の省燃費と新聞や郵便配達で鍛えられた積載量は、被災地支援には最適だ。

「とにかく何があるかわからないから、いろんな車両で参加してお役に立ちたい」

災害支援ボランティアは自力で移動できることが基本だ。AJのボランティアでは、トラックにガソリン、暖房、寝袋、水、防寒具、カッパ、カイロなどが積み込まれた。災害支援ボランティアは、参加する側にも覚悟がいるが、すでに第二陣、第三陣も予定している。

《中島みなみ》
撮影=中島みなみの画像

注目ニュース

アイケイコーポレーションは、東日本大震災の被災者を支援するため、中古の原付スクーター200台を無償で貸与すると発表した。

【東日本大地震】テラモーターズが電動バイクを提供…仙台工場からも

電動バイク、電動シニアカーの開発・設計・販売を手がけるテラモーターズは16日、電動バイクを東日本大地震の被災地に寄付することを明らかにした。被災地でのガソリン不足に伴い、電動車両の需要が高まっているこ...

【東日本大震災】支援にEV投入---電気はあるの?

東日本大地震被災地の支援車両として、日産『リーフ』、三菱『i-MiEV』、テラモーターズのスクーターなど、EVの投入が相次いでいる。「ガソリン供給より電気の復旧の方が早い」(三菱)ようだ。

【フィアット 500ツインエア 試乗】振動も愛すべきキャラクター…千葉匠

なにしろ875ccで2気筒である。ターボのおかげで加速は力強いが、いくらバランスシャフトを備えるとはいえそれなりに振動する。

RSS

編集部ピックアップ