黄昏し戦士たち

2012-06-10 テーマ:不幸な 動物たち posted by wanwan2011

昨日の福島は一日中 大雨


向かう県道上で交通事故で三人の方が亡くなるという事故があった


放射能混じりの雨に全身を打たれながら


車がぬかるみに嵌まり立ち往生


傍では宇宙服ばりの完全装備のうえに酸素マスクをした


団員の姿ありで 緊張感は増す中


私のビニール製のコートもマスクも強い風雨でめくれ上がり


住民がいない町並みを 犬猫を探して走り回った


『ここは本当に日本なのか・・』そんな思いが去来する



小さな命の架け橋
(震災直後の東北)


静まり返った街の中

どんなに 暑かろうが


どんなに 寒かろうが


そして大雨が降ろうが そして大雪が降ろうが


暗い物置の一角で 繋がれたままの犬がいた



小さな命の架け橋


フラッシュのせいで 明るく撮れているが


実際はこの子がどこにいるのか分からないほどの暗さだった



小さな命の架け橋


15ヶ月の間


この暗がりの中で ただひたすら独りぼっちでいたクロ・・


彼は発狂したかのように 私たちに吠え立てていた


『なんで放してくれないの・・ なんで誰もいないの・・』


こんなことを私たちに訴えながら 怯え吠え立てているクロを見ていると


連れて帰りたいという衝動に駆られる・・


しかし飼い主さんの意向 他ボラさんとの連携の兼ね合いで


それは許されない・・


ここにも人間のエゴがあった・・


人間側の(放したくない)という思い(いつか必ず迎えに来る)という


意志や感情はただひたすら この子を苦しめているだけではないのか・・




半径5mだけの15ヶ月の世界・・


それは いたまれないほどの寂しさと悲しさがあったはずだ



小さな命の架け橋


このラブラドールの女の子は 私たちと対面するやいなや


まるで10数年ぶりに飼い主と会ったかのように


飛び跳ねて喜んでいた・・



小さな命の架け橋


この寂しさを・・


この嬉しさを・・


なぜ維持しているのか・・


なぜこれからも続けなくてはならないのか


大きな矛盾と 人間の勝手さが浮き彫りにされている姿ではないのか・・





小さな命の架け橋

私たちが行くとすっ飛んでやってきたミックスの女の子


こんなにも人懐っこく


こんなにまで人恋しくさせてしまったのは


この子の本来の性格なのか 


それとも15ヶ月という時間がそうさせたのか・・




小さな命の架け橋

秋田犬ミックスの大柄な男の子


見てくれとは裏腹にとても淋しがりや風でいながら


やはりこの子も狭い小屋で独りぼっちでいた                                            


時間に追われた中 すぐ(バイバイ)をする私たちに


いつまでも尻尾を振っていたその姿がやけに後ろ髪を引いた・・


 



小さな命の架け橋

 

老犬のこの子は 身も心も疲れ切っていた・・


傍にいっても 嬉しがることもなければかといって


威嚇するわけでもない





小さな命の架け橋


この子は

おやつを嬉しそうに食べているわけではない


必死に食べているというのが適切といえる・・


ボラの人の尽力で 3日に一回は周辺の犬、猫のもとに餌が


行き届いていた中 なぜかこの子のいる場所だけは


おやつどころか一粒のフードもなかった・・


5キロのフードをあてがえて 『がんばれ』という言葉と共に置いてきた・・




小さな命の架け橋


誰もいる気配のなかった 軒先でか細くとかすんだような鳴き声で


そばにやって来た キジトラの猫がいた


100坪あろうかという大きな家に独りぼっちでこの子は


何を思って暮らしてきたのだろう




小さな命の架け橋


『来てくれるのを待ってたよ』と 言わんばかりに


人懐っこく寄ってきた ガリガリの猫


餌を我武者羅に食べていたのが印象的だ




淋しくて 彼らは泣いていた


汚れてしまって 彼らは泣いていた


お腹が空いて 彼らは泣いていた



小さくても大きな大きな愛のエピソードを聞いた


避難場所で動物を連れて暮らすのは禁止


飼い主は弱った愛犬を手放すなら 死んだ方がましだと・・


責任者に哀願したところ 『騒がせない、床を歩かせないならよし』という


返事を責任者からもらった


そしてその飼い主さんは 24時間その愛犬を抱きしめながら


騒がさず 床を歩かせずその避難場所にいたという


2ヶ月のあいだ ずっと・・



小さな命の架け橋
(イメージ画像)


なぜ行政は 動物の生をないがしろにするのか


なぜ行政は 動物や飼い主の心を踏みにじるのか・・


生きている小さな命は 口をきかないだけだ


尻尾があるだけだ 毛が多いだけではないのか・・


近々 厳戒区域が広まり飯舘村長泥地域に延びるという


それまでに脱出できなかった犬、猫は100%餓死の運命が待っている


一匹でも多く救ってあげたい・・


こんな思いを強く残し


私たちは 真っ暗になった19時過ぎに黄昏の福島をあとにした。



                         2012 6 10


                              ganman

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コメント

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1 ■なぜ

最後の写真が弦太郎なんですか

弦太郎は福島の子ではありませんよ

2 ■無題

>ちび助ママさん
申し訳ありません
イメージ画像の張り付けを間違えました
いま訂正させて頂きました

3 ■酷すぎます

>ガンマンの家さん
何人の人がこの画像を見たのでしょう
私は震えが止まりませんでした
イメージ画像に差し替えればそれで良いのですか
全く関係の無い画像を
間違えましたで終わらせるおつもりですか?
弦太郎は 今も病気と闘い頑張っています
酷すぎます
あの画像を代表もボラさん達も見てとても怒っています
もう二度とペット里親会の画像をお使いにならないでください

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