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老化原因のタンパク質、マウスで特定 阪大など

2012/6/8 22:58
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 老化の原因となるタンパク質を大阪大や北海道大、千葉大などのチームがマウスで特定し、8日付の米科学誌セル電子版に発表した。高齢マウスの血液中や臓器で幼少マウスよりも増加しており、このタンパク質を作れなくすると動脈硬化などが起きにくくなった。

 年を取ると糖尿病やアルツハイマー病、がん、心不全などを発症しやすくなる。このタンパク質はヒトにもあり、働きを抑える老化防止薬ができれば、これらの病気の予防や治療につながる可能性がある。だが、体内に侵入した細菌やウイルスを撃退する免疫を担う物質でもあり、新薬開発には課題も多い。

 チームの小室一成大阪大教授は「実用化のハードルは高いが、老化を防ぐ人類の夢に一歩近づく成果」としている。

 チームは、生後2年の高齢マウス(寿命約2年半)は、生後2カ月の幼少マウスよりも血中でタンパク質「C1q」の量が5倍以上に増え、心臓や肺など多くの臓器でも増加していることを発見。C1qの働きで全身の細胞の表面にある「LRP5」または「LRP6」というタンパク質が切断され、老化を促進していた。組織の再生に異常が起きるとみられる。

 遺伝子操作でC1qを作れなくしたマウスでは、筋肉の再生が活発になることを確認。心不全や動脈硬化、糖尿病が改善する結果も得られた。

 C1qは免疫で重要な役割をする「補体」の一種だが、過剰になると老化につながるとみられる。年を取るとともに増える理由ははっきりしない。

 米スタンフォード大のグループが、老いたマウスと若いマウスの皮膚を縫い合わせ、血液が行き来できるようにしたところ、若いマウスが老化することを2005年に発表。血中に老化物質があると指摘されていた。〔共同〕

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