現場発:九州府「大都市に特化」/3政令市に他自治体反発
2012年06月10日
委員会でのやり取りを聞いた北橋・北九州市長は記者会見で「(地方分権の在り方について)住民から遠い所で議論しているように思われてはだめだ」と指摘。逆に高島・福岡市長は取材に対し「福岡の一極集中が他都市にとってマイナスなのか。福岡の経済が強くないと、九州全体をけん引することもできない」と反論した。
政令市に対して中小自治体から批判が出ていることは、5月15日に熊本市で開かれた指定都市市長会議でも報告された。広島市の松井一実市長は「小さな市の市長さんから『政令市は大きいから、大きな構想を述べていくけど、国も政令市も自分たちの言うことを聞いてくれたことがない』と言われた」と明かしている。今後の大都市制度を考えていくうえで、政令市と他自治体との溝をどう埋めるかは各地共通の悩みのようだ。
九州地方知事会長の広瀬勝貞・大分県知事は取材に対し「九州市長会で議論が出てきたことは悪いことじゃないが、州都をどこにするかは大変だね」と先を思いやった。
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福岡、北九州、熊本3政令市の動き