東日本大震災:「安全」の翌日、全村避難 福島・飯舘の酪農家、長谷川さん講演 /愛媛
毎日新聞 2012年06月10日 地方版
東日本大震災による東京電力福島第1原発事故で、計画的避難区域に指定されて全村避難を余儀なくされた福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さん(58)の講演会が9日、松山市の県男女共同参画センターであり約50人が参加した。【栗田亨】
「村は原発から一番近くて30キロ。放射能が来るとは思ってなかった」
飯舘村北部の前田地区で酪農業を営んでいた長谷川さんが、村の放射線量が上昇していることを知ったのは、福島第1原発3号機が水素爆発した昨年3月14日夜。村災害対策本部に出向き、1時間当たり40マイクロシーベルトの放射線量が検出されたことを、偶然知った。
「村長に口止めされている」という職員の制止を振り切って地区に戻った翌朝、緊急集会を開き、事実を知らせたという。