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【芸能・社会】

Wカンクロウで145年ぶり上演 コクーン歌舞伎第13弾「天日坊」

2012年6月10日 紙面から

 コクーン歌舞伎の第13弾「天日坊」の脚本を書き上げた宮藤官九郎(41)と主演する中村勘九郎(30)が、このほど都内で抱負を語った。

 原作は河竹黙阿弥「五十三次天日坊」。初演以来145年ぶりに日の目を見る。ふとしたきっかけから将軍頼朝の落胤(らくいん)になりすまし鎌倉を目指す法策(勘九郎)が、旅の途中で思いもよらぬ自分の運命を知り、それを逆手に野望を抱いて周囲を巻き込んでゆく物語。

 宮藤が歌舞伎の脚本を手掛けるのは、2009年12月に歌舞伎座で上演されたオリジナル「大江戸りびんぐでっど」以来2回目。今回は、演出の串田和美から「孤独な人間を表現してほしい」と注文された。長い原作を読み通した宮藤いわく「孤独な人間はあんなにしゃべんないですよ」。ほかにもたくさんあった突っ込みどころを面白がりながら、「今の言葉を極力出さないで」まとめた。

 勘九郎は、「宮藤さんが書いたセリフが気持ち良く読めちゃう。でも、そこを一度リセットしなきゃと思った」。トランペットの音楽は串田のアイデアで、「下座(長唄などの伴奏)がないのは、コクーン歌舞伎始まって以来」という。

 黙阿弥を「言葉が好きな人」と評した宮藤。現代に生きていたら、「友達のいないラッパー」と言い切った。歌舞伎らしい部分をあえてカットしたり、「だんまり」を大胆に演出するようで、18年目のコクーン歌舞伎は、新たな装いを見せそうだ。ほかに中村獅童、白井晃ら。15日から7月7日まで、東京・渋谷のシアターコクーンで。

 

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