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大飯原発、「稼動は夏限定」巻き返し野田首相が再稼働を表明した大飯原発(福井県おおい町)を巡り、橋下徹大阪市長らが、電力不足が深刻になる夏場だけ原発を動かす「限定稼働」を政府に求める声を強めている。嘉田由紀子滋賀県知事と山田啓二京都府知事が6日、国に共同提言したのに続き、9日には大阪府・市のエネルギー戦略会議が緊急声明で9月下旬の原発再停止を訴えた。いったんは再稼働を容認した関西の3首長が「秋の第2ラウンド」を仕掛ける背景は何か。 「電力不足で再稼働するのなら、電力が足りる時期になれば原発を止めるのが当然」。9日、限定稼働を求める緊急声明を発表した府市エネルギー戦略会議のメンバーで、元経済産業省の古賀茂明・府市特別顧問は、記者会見で力を込めた。 元改革派官僚らが中心の戦略会議が、再稼働なしの電力対策を検討中だった5月30日、再稼働に反対してきた橋下市長は一転、再稼働を容認する関西広域連合の声明に名を連ねた。 「このままでは政府の思い通りになる」。原発再稼働の流れに危機感を覚えた古賀氏らは6月2日、東京都内で集まり、緊急声明づくりで巻き返しに出た。橋下市長、松井一郎大阪府知事と何度もメールを交わし、緊急声明をまとめ上げた。 緊急声明発表前日の8日夕、野田首相は記者会見で、「(原発停止で)化石燃料への依存を増やせば、電力価格が高騰する。夏場限定では国民生活は守れない」と、限定稼働を否定した。同日夜、橋下市長はこう挑発した。「夏が過ぎても原発を動かし続けるのは論理的じゃないと、みんなが考える。なんで、民主党は国民の信頼をたぐり寄せるのがここまで下手なのか」 広域連合の声明後、嘉田知事の元にはメールなどで115件の声が寄せられた。「『知事はひょう変した、失望した』という内容が9割だった」と嘉田知事は明かす。京都では、府庁前で、声明に反対する150人規模のデモが行われた。 京都・滋賀両府県は、全国最多の原発14基が立地する福井県に隣りあう。3・11以降、原発の安全性に対する関心が高まり、山田、嘉田両知事は再稼働には慎重だった。 市民生活や経済活動への影響に考慮して、再稼働容認の声明に加わったものの、「声明が独り歩きして、再稼働がなし崩しになるのでは」(滋賀県幹部)との危機感が両府県に募った。 「安全判断は暫定的で、再稼働は限定的」。広域連合内の合意を優先して玉虫色になった声明の一文から、両知事は6日、「再稼働は電力 山田知事は「(福井県に隣接する)京都、滋賀は、広域連合を構成する他の府県とは違う部分がある」と言い、共同提言で、大飯に設ける特別監視体制への参加も求めている。 (2012年6月10日 読売新聞)
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