斑鳩の突風:竜巻と発表−−地方気象台 /奈良
毎日新聞 2012年06月09日 地方版
奈良地方気象台は8日、斑鳩町で今月2日に発生した突風は竜巻と推定されると発表した。風の強さは、0〜5の6段階で示す「藤田(F)スケール」で、最も弱いF0(風速17〜32メートル)だった。同気象台が突風の調査を始めた1961年以降で、竜巻が観測されたのは県内で初めて。
同気象台によると、竜巻は2日午後3時40分ごろ発生。4日の現地調査の結果、発生時刻に被害地付近を活発な積乱雲が通過中で、物を巻き上げながら移動する渦の目撃情報が複数あったことから、竜巻と推定した。
藤田スケールは樹木や住宅の倒壊状況から竜巻の規模を示す国際基準。F0は、煙突やアンテナが壊れたり、小枝が折れる程度。最も強いF5(風速117〜142メートル)になると、家や自動車などが吹き飛ばされ、数トンある物体が降ってくるほどの被害とされている。【芝村侑美】