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オレンジの看板と強烈に漂う“焼肉”の香り。最近、存在感を増しているのが“焼き牛丼店”「東京チカラめし」だ。昨年6月9日に東京・池袋に1号店を出店するや、次々と店舗をオープン。東京・埼玉・神奈川・千葉などに83店舗(6月7日の時点)を構え、年内には100店舗を見据えるなど、その勢いが止まらないのだ。驚異的な成長を続けるチカラめし、1周年を迎えた今、その魅力に迫った。

主力商品は「焼き牛丼(味噌汁付き)」で、価格は並盛り290円(一部店舗は異なる)。注文を受けてから焼かれるアツアツの肉を、ご飯と共に楽しめるのが特徴だ。味・ボリュームに対するコストパフォーマンスが支持され、ビジネスマンやOLを始め幅広い年代に受けているという。

ただ、開発段階では苦労も多かったという。通常の牛丼に比べカロリーが高いことから女性に敬遠され、調理時間がかかるなど課題は多かった。だが、肉を焼く方法を改善することで、現在ではピーク時を除けば1杯およそ3～5分で提供できるように。さらにアレンジメニューも数多く開発。焼肉の上にチーズやキムチを載せるトッピング系を中心に、期間限定メニューを加えるなど、試行錯誤を続けてきたという。

実食した女性記者は油っぽさがやや気になったが、編集部でもガッツリ食べたい派の男性勢には大好評！「食べごたえある肉、甘め＆濃いめのタレ、ガリと辛味だれに食欲がそそられる！」といい、足しげく通う記者も多い。

この「東京チカラめし」を手がけるのは、パスタやうどん店など約300店を展開する三光マーケティング。「金の蔵Jr.」など“居酒屋チェーン”のイメージが強い同社がなぜ“焼き牛丼”なのか。

「社長の平林は、定食屋の創業からスタートし、これまでも牛丼屋は経験していました。その後、個室居酒屋『東方見聞録』で成功し、『金の蔵Jr.』では低価格均一居酒屋の先駆けになりました。不況に挑戦してきた35年を経て、やり残したことを考えるうちに、“焼き牛丼”にたどり着きました」と同社広報。「居酒屋ではなく、朝昼夜の日常食で社会に役立ちたいと、試行錯誤の末に『東京チカラめし』を開店することになりました。震災でプロジェクトも一時中断しましたが、2011年6月に池袋に1号店をオープンし、現在は83店舗に。創業者の思いが推進力になっています」と語る。

5月18日からは「焼肉定食・カレーWフェア」を開催中。同店のカレーは、スパイシーな辛口の黒カレーで人気メニューの一つだ。また、6月8日からは期間限定で「辛味おろし牛丼」(並)380円を投入し、“焼き牛丼”以外でも勝負を仕掛ける構えだ。吉野家・松屋・すき家の“牛丼御三家”に、今後どのように挑んでいくのか、注目したい。【東京ウォーカー】