福井・大飯原発:再稼働表明 「9月再停止を」 大阪府市のエネ会議、緊急声明
毎日新聞 2012年06月09日 大阪夕刊
大阪府と大阪市の「エネルギー戦略会議」は9日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を9月までに限ることや、新たな原子力規制機関に外国人を登用することなどを求める緊急声明を出した。同会議の植田和弘座長と古賀茂明委員が市役所で記者会見して発表した。
声明は、8日に野田佳彦首相が「国民の生活を守るために再稼働が必要」と表明したことについて、「安全基準が不完全なまま再稼働を強行することは安全をないがしろにし、福島の事故の教訓を全く無視するもので、到底容認できない」と批判。7項目の要望事項を挙げた。
7項目は▽9月の節電要請期間を過ぎたら直ちに稼働を再停止する▽新たに創設する原子力規制機関には、外国人を含む専門的かつ高度な知見を有する人材を積極的に任用し、原子力推進事業者からの出向を禁止する▽国は大飯原発で過酷事故が生じた場合の放射性物質の拡散予測を直ちに実施し、100キロ圏内の住民の避難態勢を確立する▽関電は過酷事故による損害を補償するため、保険契約締結を検討し、できない場合は政府が代替措置を講ずる−など。