福井・大飯原発:再稼働表明 関電の需給状況一変 フル運転、節電開始に間に合わず
毎日新聞 2012年06月09日 大阪朝刊
福井県の判断が示され、野田首相らが最終的に再稼働を決めれば、関電は速やかに再稼働の作業に取りかかる構えだ。しかし、大飯原発2基は、定期検査による停止が通常よりも長い1年程度に及んでいるため機器の洗浄や点検などに時間がかかる。また、原発の代替としてフル稼働が続く火力発電は故障リスクも相対的に高まっている。暑さが増せば需要が急増する可能性もあり、関電は追加の供給力確保を目指す。需給安定には、企業や家庭の節電協力も欠かせない。【横山三加子】
◇地元判断される−−関電
野田佳彦首相の記者会見を受け、関西電力は8日、「総理が全国民に向かって原子力の重要性と再稼働の必要性について、確たる姿勢を示されたことは大変意義深い」とするコメントを出した。今後については「福井県、おおい町は再稼働のご判断をなされていくと認識している。当社としては今後も更なる安全性・信頼性向上施策に取り組んでまいりたい」とした。