'12/6/9
広島大本部跡に2棟検討
広島大は、広島市中区の東千田キャンパスに「広島地域国公私立大学連携知的人材育成センター」など2棟を新たに建設する検討に入った。センターは同キャンパスを含む広島大本部跡地で市と計画する「知の拠点再生プロジェクト」の中核施設となり、市内と近郊の大学に通う学生の教養教育などを担う構想だ。
広島大本部の東広島市への移転は1995年に完了。本部跡地の再開発が課題になっている。
広島大は4月、プロジェクトを進めるため独立行政法人の国立大学財務・経営センター(千葉市)が跡地内に所有していた0・6ヘクタールを、東千田キャンパスの北東側駐車場0・3ヘクタールと土地交換。1・5ヘクタールだった同キャンパスの面積を1・8ヘクタールに拡大した。
構想では、新たに取得した土地に5階建ての広島地域国公私立大学連携知的人材育成センター(延べ5千平方メートル)を建設。駐車場と駐輪場も整備する。さらに南東に隣接して8階建ての新棟(同6200平方メートル)を建てる。
センターでは、市内や近郊の大学に通う学生の教養教育や共同研究を行う。浅原利正学長が約10大学に連携を呼び掛けている。
新棟建設に伴い、広島大は社会人大学院生の受け入れを増やすことも検討。南区の霞キャンパスにある医学部などの学生が東広島市の東広島キャンパスで受講する教養教育を、東千田キャンパスで行う可能性も探る。
ただ、建設時期や資金調達の方法などは固まっていない。河野修興学長特命補佐(東千田担当)は「東広島キャンパスが中心の教養教育の体制を東千田でどうつくるか、学内の調整が必要だ。秋までに結論を出したい」と説明している。