秋田・クマ牧場:死亡事故、業過致死容疑で経営者ら逮捕
毎日新聞 2012年06月09日 10時58分(最終更新 06月09日 11時32分)
秋田県鹿角(かづの)市の秋田八幡平クマ牧場で女性従業員2人がヒグマに襲われ死亡した事故で、秋田県警は9日、経営者の同県大館市池内、長崎貞之進(68)と元従業員の同県鹿角市八幡平、館花(たてはな)清美(69)の両容疑者を業務上過失致死容疑で逮捕した。県警は、牧場側がオリなどの安全管理を怠ったことからクマが脱走、女性を襲ったとみている。
逮捕容疑は、両容疑者はヒグマが逃走する可能性のある雪山がオリの運動場内にできていたことに気づかず放置した結果、4月20日午前9時半ごろ、逃走したヒグマが従業員の鹿角市八幡平、館花タケさん(当時75歳)と同、館花タチさん(同69歳)を襲い、死なせたとしている。
県警によると、館花容疑者は牧場内の除雪を日常的に担当していた。また、クマ6頭の脱走経路となった雪山(高さ約3.3メートル)は、事故発生直前の4月18日などに長崎容疑者らが除雪した雪を運動場に落としたためにできたとみている。
長崎容疑者は9日の逮捕前の取材に「警察が捜査している。(雪山ができた経緯は)今は言えない」と話していた。【田原翔一】