亀岡暴走:亡くなった女児の父が手記寄せる
毎日新聞 2012年06月09日 08時33分
私と妻は「奇跡でも起きない限り、もう助からない」と絶望しました。私と妻だけでは、奈緒の看病と2人の兄弟の面倒を見ることはできません。私や妻の親族が遠方から駆けつけてくれました。私は病院の長椅子で寝泊まりし、1日に数回奈緒に面会するという状況が続きました。私も妻も親族も、精神的にも肉体的にもぼろぼろの状態になりました。
25日午後、医師から「長くは持たない。それが明日なのか、1週間後なのか1カ月後なのかは分からない」と言われ、そして、「更なる延命治療をするのか」「現状のまま自然に亡くなるのを待つか」を決めるよう告げられました。
当然、生きていてもらいたいという願いはありましたが、このままでは私たち家族が間違いなく倒れてしまうこと、サポートしてくれる親族の生活も破壊していること、奈緒の体をこれ以上ひどい姿にはしたくなかったことから、苦渋の思いで「自然に亡くなるのを待つ」ことを選びました。
私たちがどんな思いで、この事を決断しなければならなかったか。どんなに無念だったか。