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<亀岡暴走>亡くなった女児の父が手記寄せる

毎日新聞 毎日新聞:記事一覧 2012年6月9日(土)8時33分配信

 京都府亀岡市の集団登校事故で、京都家裁が8日、運転していた少年(18)の検察官送致(逆送)を決めた。事故で長女奈緒さん(8)を失った横山博史さん(37)は、少年審判に合わせてまとめた手記を毎日新聞に寄せた。

 奈緒さんは意識不明の重体となり、事故5日後の4月28日に亡くなった。手記では、脳に強い衝撃を受けた奈緒さんの延命を巡り、苦しい決断を迫られた際の心情などをつづっている。【野口由紀】

 横山さんの手記の要旨は次の通り。

 4月23日午前9時ぐらいに奈緒が事故に巻き込まれたと連絡がありました。病院に到着し、手術中と聞きました。手術しているのなら助かるだろうと思いましたが、医師の説明は「脳に強いダメージを受け、開頭手術しかないが、良くても脳死状態になる」という衝撃的なものでした。

 私と妻は「奇跡でも起きない限り、もう助からない」と絶望しました。私と妻だけでは、奈緒の看病と2人の兄弟の面倒を見ることはできません。私や妻の親族が遠方から駆けつけてくれました。私は病院の長椅子で寝泊まりし、1日に数回奈緒に面会するという状況が続きました。私も妻も親族も、精神的にも肉体的にもぼろぼろの状態になりました。

 25日午後、医師から「長くは持たない。それが明日なのか、1週間後なのか1カ月後なのかは分からない」と言われ、そして、「更なる延命治療をするのか」「現状のまま自然に亡くなるのを待つか」を決めるよう告げられました。

 当然、生きていてもらいたいという願いはありましたが、このままでは私たち家族が間違いなく倒れてしまうこと、サポートしてくれる親族の生活も破壊していること、奈緒の体をこれ以上ひどい姿にはしたくなかったことから、苦渋の思いで「自然に亡くなるのを待つ」ことを選びました。

 私たちがどんな思いで、この事を決断しなければならなかったか。どんなに無念だったか。

 何気ない日々の中、突然、後ろから車に突っ込まれ、理不尽にも奈緒の命は奪われました。どんなに謝罪されても、奈緒は帰ってきません。すべてが手遅れです。

 少年たちの事故前からの行動を考えると、事故を起こす可能性が高いことは明白でした。公開の刑事裁判で一般の人に何があったか知ってもらい、今後、同じような悲痛な事故が発生しないようにしていただきたいです。


           

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