'12/6/8
「無理な踏切横断はやめて」
JR山陽線で4日朝、踏切に成人女性が立ち入り、列車が緊急停止。約1万人に影響した。過去の列車事故から、運転再開のための安全確認を徹底する内規に沿った措置。JR西日本広島支社は「踏切への立ち入りは想像以上の影響がある」と注意を呼び掛けている。
西広島―新井口間で同日午前9時18分、踏切内にしゃがみ込む女性がいたため緊急停車。運転士たちが付近を探したが、既に立ち去っていた。その後、広島西署の事情聴取や消防への連絡などを経て、50分後に運行を再開した。
計25本が運休。20本が7分〜2時間23分遅れるなど、平常ダイヤに戻るまでに、結局約4時間かかった。
2002年11月、大阪市内のJR東海道線で、接触事故に遭った中学生を救護中の消防隊員が、運転を再開した列車にはねられ死傷。これをきっかけに、JR西日本は「鉄道人身事故対処要領」などを制定した。
現場に警察官や消防隊員がいる場合は、警察、消防と打ち合わせた後、退避を確認して運転を再開するなど、安全確認をより徹底している。
JR西日本広島支社は「運転再開にはさまざまな手続きが必要。多くの影響を与えることにもなり、無理な横断は慎んでほしい」と呼びかけている。