寝取られSS 「人類繁殖法違反」2 (「最狂の寝取られとは?」スレより)
104 :23 ◆bxyzd8gFCE :03/10/10 00:54 ID:qYosbajJ
(1/6)
「おはよーございます、輝先輩っ!」
「テル先輩、チャーッス!」
「うん、おはようみんな」
燦々と降り注ぐ朝の日差しの中、輝の豊満な肢体が揺れる。
文字通り揺れる。
鮮やかに肥え太った腹部。
その豊かな胸は隠そうともせず。
そして風になびかぬ黒髪。
それでも輝は水泳同好会委員には人気の会長様だった。
「何であんなに人気あるんだろう」
プールから上がってきた優菜が不思議そうに呟く。
彼女だけが、輝に拒絶反応を示しているのだ。
「何でって…… 面倒見がいいし、気前がいいし、いい先輩じゃん?」
「それはそうなんだけどね」
さりげなく優菜の横に腰掛ける佐紀。
周りからしたら何気ないように見えたが、佐紀にとってはかなり勇気のいる行動であった。
105 :23 ◆bxyzd8gFCE :03/10/10 00:58 ID:qYosbajJ
(2/6)
色んな所が出すぎず。
かと言って無さすぎず。
纏うはスク水。
そしてポニーテール。
水泳少女黄金律。
佐紀にとっては正に理想の少女が優菜だった。
そんな彼女がすぐそばにいる。
練習毎に手に入るこの状況に佐紀は酔いしれていた。
(好きな奴、いるのかな……)
1年の時からの知り合いにもかかわらず、佐紀は彼女に気持ちを伝えられずにいる。
(3年に上がる前には、何とか告白したいけど……)
と思いつつも、今年も既に半分が過ぎていたりした。
106 :23 ◆bxyzd8gFCE :03/10/10 00:59 ID:qYosbajJ
(3/6)
「サーキーくん」
「おわっ!」
不意に優菜に覗き込まれる。
むにっ。
と同時にとてつもなく柔らかいモノが佐紀の腕に接触した。
「えい」
「あ、え、うわあっ!」
過剰な接触を意にも介せず、優菜は佐紀をプールに引っ張り込んだ。
「がぼぼぼぼぼ!」
「わー大変、サキくんが溺れてるー」
「ごぼぼぼぼぼ!」
全く心配していなさそうな優菜。
しかし佐紀はさも必死もがく。
彼は水泳同好会にいながら全く泳げないのだった。
107 :23 ◆bxyzd8gFCE :03/10/10 01:04 ID:qYosbajJ
(4/6)
「ハァ、ハァ……」
何とか佐紀は足がつく所まで戻ることができた。
「こ、殺す気か!!」
思わず優菜をにらむ。
しかし…
「サキくんと一緒に泳ぎたいな」
優菜の真剣な表情に、佐紀はたじろいでしまった。
優菜は部活中、ことあるごとに筋トレしかしない佐紀を水中に誘う。
彼女なりの、佐紀を心配しての行動なのだ。
「……ま、そのうちね」
「そんなこと言いつつ既に一年と半年が経過しているのですが」
「……」
優菜目当てで水泳同好会に入った佐紀の胸がちくりと痛む。
が、結局佐紀は今日も以降プールには入ろうとはしなかった。
108 :23 ◆bxyzd8gFCE :03/10/10 01:08 ID:qYosbajJ
(5/6)
「泳ぎが苦手なサキくんにプレゼントです」
その日の帰り。
優菜が佐紀に紙袋を渡してきた。
「何これ」
「サキくんが大好きなものです」
中を確認すると、そこには1本のビデオテープが入っていた。
テープにはラベルが剥がした後がある。
「これって……」
「ふっふっふ」
「何が入ってんの?」
「見てのお楽しみです」
思わせぶりな優菜。
サキの脳裏にとある映像が浮かんだ。
「多分サキくんが想像しているモノとは違います」
「な、何も言ってないだろ!」
「このスケベ」
「違うって」
「と、とにかく見て。絶対見てね!」
強く念を押した後、優菜は何故か走り去ってしまった。
109 :23 ◆bxyzd8gFCE :03/10/10 01:11 ID:qYosbajJ
(6/6)
家に帰った佐紀は、優菜から渡されたビデオを手に取っていた。
優菜はヘンな誤解をしていたようだが、当の佐紀は……
テープをじっと眺めて。
「まさか、ビデオで告白……」
アホな想像。
「だったりなんかして」
佐紀はビデオをデッキに入れた。
『お願いです! 水泳部を廃部にしないでください!!』
『あなたたちはこの学園のお荷物なのよ』
……流れてきたのはこの間終わったドラマ「ウォーターガイズ」の第一話だった。
あっさりとビデオを停止させる佐紀。
正直、部活以外で水泳には関わりたくない。
水泳のことを考えると、子供のころの嫌な記憶が蘇るからだ。
「気持ちは嬉しいんだけどな……」
ごろりと寝転ぶ。
その拍子に、壁掛けの時計が視界に入ってきた。