オスプレイ:一転、岩国で試験飛行後に普天間へ
毎日新聞 2012年06月09日 02時30分(最終更新 06月09日 02時45分)
日米両政府は8日までに、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを7月に米軍岩国基地(山口県岩国市)に一時配備して試験飛行した後、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に本格配備することで合意した。週明けに神風英男防衛政務官が岩国市を訪れて正式に伝える。
オスプレイの配備を巡っては、アフリカ・モロッコで4月に墜落事故が発生したことなどから沖縄側が強く反発している。岩国基地への一時配備は、本州で安全性を示すことで反発を和らげる狙いがある。
米側は当初、岩国への一時配備に難色を示し、岩国市も拒否する考えを示したため、日本政府は普天間飛行場への直接配備を検討してきた。しかし、米側がオスプレイを組み立てる予定だった那覇軍港で抗議運動が起き、混乱が生じる可能性が高まったことから、米側と岩国市側を再度説得した。政府筋によると、米側はこれを受け入れ、岩国市側も容認する考えを示しているという。
米政府はオスプレイを普天間飛行場に計24機配備する計画。このうち12機が7月に岩国基地で組み立てられ、10日〜2週間にわたって沖合の滑走路で試験飛行を行った後、普天間飛行場に配備される。【朝日弘行、横田愛】