大飯再稼働:官邸前、4000人が首相会見に抗議
毎日新聞 2012年06月09日 00時28分(最終更新 06月09日 00時46分)
東京・永田町の首相官邸前では8日、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に関する野田佳彦首相の会見に合わせ、反原発を訴える市民ら約4000人が抗議活動を行った。3歳の長男と駆けつけた関西出身で横浜市旭区の主婦、吉川由貴さん(43)は「大飯原発は関西の水がめと言われる琵琶湖に近い。これだけの人が反対しているのに、なぜ声が届かないのか」と悔しがった。
脱原発を求めている日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳(てるみ)事務局長は「大飯再稼働は今後も原発頼みを続ける第一歩になってしまう。事故が起きて責任を取らされるのは税金や電気料金を負担する国民だ」と話した。
全国68の市区町村長らでつくる「脱原発をめざす首長会議」世話人の三上元・静岡県湖西市長は「原子力安全委員会など信頼を失った安全審査組織の総入れ替えが先だ。福島事故前と同じ組織が審査するのはおかしい」と指摘した。【夫彰子、神足俊輔、日下部聡】