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政治
【原発再稼働】再稼働で混迷 一時は伊方先行説も
2012.6.9 00:45
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5月の北海道電力泊原発3号機(泊村)の定期検査入りによる「原発ゼロ」を懸念した首相は、大型連休前の大飯原発再稼働を狙っていた。だが、原子力規制庁を予定通り4月1日に発足させられなかったことに福井県や近隣府県が反発し、シナリオは崩れた。
4月には「次善の策」として四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働を模索した。大飯原発よりも周辺自治体の理解が得られやすいとみたからだ。ところが、原子力安全委員会の班(まだら)目(め)春樹委員長がストレステスト(耐性検査)の1次評価を規制庁設置後に先送りするとの「サボタージュ」(首相周辺)により断念した。
「大飯以外も、引き続き丁寧に個別に安全性を判断していくというプロセスをたどっていきたい」
首相は会見でこう述べた。新たな原子力規制組織の設置で大筋合意に至り、他の原発の再稼働へ一歩前進したが、首相自ら首長を説得する覚悟がなければ、大飯のようなケースが続出しかねない。(加納宏幸)
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