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政治
【原発再稼働】再稼働で混迷 一時は伊方先行説も
2012.6.9 00:45
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野田佳彦首相は関西電力大飯原発3、4号機再稼働の必要性を強調し、福井県の西川一誠知事の要請をクリアした。当初は難色を示したが県側の手続きが事実上停止したため方針転換せざるをえなかった。事態がここまで混迷したのは国と地元の意思疎通が欠け、溝が埋まらなかったせいだ。
「私たちは大都市の豊かな暮らしを電力供給地に頼ってきた。関西を支えてきたのが福井県、おおい町だ」
会見で首相は、西川氏や時岡忍おおい町長に「敬意と感謝の念」を示した。「国の責務」を繰り返し、「国論を二分している状況で結論を出すのが私の責務」とも言い切った。地元自治体に批判が集まるのを防ぐため、自らが再稼働の旗振り役であることを印象付けようとした。
首相は当初、関電管内で節電要請が始まる7月2日に間に合わせるため、5月中に地元から再稼働の同意を得ることを目指してきたが6月にずれ込んだ。
首相は4日の記者会見で再稼働の必要性を訴えており、今週2度目の記者会見は想定外だった。政府高官の一人は記者会見開催を「知事が同意する保証がない」と渋った。それでも今夏の電力不足回避のカギを握る福井県側の要求をのむしか選択肢はなかった。
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